自立晩報

自立晩報の概要

自立晩報（じりつばんほう）は、1947年に創刊された台湾の夕刊紙で、台湾で最初の中国語夕刊紙として位置づけられています。本紙は「無党無派、独立経営」をスローガンに掲げ、政治的な中立性を重んじています。創設者は顧培根で、当初は四開紙（54cm×39cm）のサイズで発行されていました。

歴史的背景

自立晩報は、創刊以来ずっと政治的な影響を受けずに運営することを目指しています。この姿勢は時として厳しい挑戦を伴いました。1949年には鄭邦昆と婁子匡が高額で発行権を譲り受け、1959年には呉三連が経営に関与しました。1988年には自立早報を創刊し、これにより自立報系のメディアグループが成立しました。

過去には十回の経営者交代や数回の移転、さらに三度の停刊処分を経験しています。特に1950年の文芸欄で政府を批判する内容を掲載したことから、停刊処分を受け、その後関係者の尽力により1951年に復刊されました。この出来事は、自立晩報が政府との対立を恐れず、真実を追究し続けた証でもあります。

歴史的な報道

自立晩報は、数々の重要な事件を報道してきました。出版法改正に反対したり、台湾自救運動や中壢事件、美麗島事件などの現象を詳細に取り上げ、台湾社会の歴史を反映させる役割を果たしました。1987年には二人の記者を中国大陸に派遣し、国際的な視点からの報道を試みるなど、冒険心をもって取材を続けました。1993年には、国内最も信頼される新聞と評価されました。

経営危機と変遷

その後、戒厳令が解除されるとメディア市場は競争が激化し、自立晩報も経営難に直面します。呉三連の死去により、外部の政治グループの介入が増え、1995年には中国国民党の関与が始まりました。2000年の金融危機により、経営者が交代し、その後は安定した運営が難しくなります。

2001年には一度発行が停止され、社員の中から謝志鵬が新社長に選出され、新たな会社を設立し再び発行を続けることを決定しました。しかし、発行維持のための努力にも関わらず、2001年10月に再度停刊されました。

現在の状況

現在、自立晩報はその長い歴史の中で、多くの挑戦を乗り越えてきた新聞として語り継がれています。台湾のメディアとしての役割や、多様な視点を提供する姿勢は、その影響力の象徴でもありました。時代の変化とともに、自立晩報は常に進化し続ける必要がありますが、過去の栄光を胸に、新しい形での情報提供が期待されています。

関連項目

• - 自立早報
• - 台湾の新聞の一覧

外部リンク
自立晚報

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