至文堂

至文堂について

至文堂（しぶんどう）は、東京・江東区に本社を置く日本の著名な出版社です。1915年に創業され以来、古典文学や美術に関する専門的な書籍を数多く刊行してきました。創業者の佐藤正叟は、広島県出身で東京物理学校（現在の東京理科大学）を卒業後、教育者としてキャリアを積みました。その後、彼は自らの出版業を立ち上げ、文学や美術に関する学術的な内容を提供する機関誌の創刊に取り組みました。

沿革

至文堂の歴史は、1915年に始まりました。創業者の佐藤正叟は、東京で出版社を設立し、その後間もなくして『國語と國文學』を創刊しました。これは、国文学の研究論文や発表を介する重要な刊行物となり、今でも多くの研究者に支持されています。さらに、1936年には『国文学 解釈と鑑賞』を創刊し、文学部の学生にとって必読の書となりました。

1950年から1970年代にかけて、至文堂は数々の学術雑誌を発行しました。その中には、『現代のエスプリ』や『日本の美術』など、心理学や美術に関する重要な出版物が含まれています。1980年代から1990年代にかけて、社内での次代社長の交代があり、黒河内平や川上潤が社長を務めました。これらのリーダーシップのもと、至文堂は引き続き出版活動を展開しました。

2009年に至文堂は株式会社ぎょうせいと業務統合をし、それ以降、書籍や雑誌の編集制作を至文堂が行い、発行はぎょうせいが担当しています。これにより、さらなる出版の幅が広がりました。

主な刊行物

至文堂は、いくつかの重要な著作を手掛けてきました。

• - 『國語と國文學』：1924年に創刊され、国文学の研究論文を発表する機関誌として知られています。2011年11月号からは、明治書院が発行元として変更されました。
• - 『国文学 解釈と鑑賞』：1936年に創刊され、学生たちがレポートや論文を書く際の必読文献として高い評価を受けていましたが、2011年10月号をもって休刊となりました。
• - 『現代のエスプリ』：1963年創刊のこの雑誌は、心理学に関するコンテンツが主でした。長年月にわたり、多くの読者に親しまれてきました。
• - 『日本の美術』：1966年に創刊され、国立博物館や文化財研究所が監修を行っていましたが、2011年に休刊しました。

これらの刊行物は、日本の文学と美術の貴重な資料として、多くの研究者や学生に利用されています。

所在地

現在、至文堂の本社は東京都江東区新木場一丁目18-11に位置しています。出版活動を通じて、日本の学術界に貢献し続ける至文堂の今後の展望が期待されています。

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