至誠会 (東京女子医科大学)

一般社団法人至誠会は、東京都新宿区に本部を置く、東京女子医科大学医学部の卒業生による同窓会組織です。その歴史は、東京女子医科大学の創設者であり、日本初の女医の一人である吉岡弥生に深く根ざしています。

設立と発展

至誠会は、当初は同窓会として設立されましたが、その活動は多岐にわたります。現在では、病院経営、女性医学者への助成金支給、医療従事者の養成など、幅広い公益事業を手がけています。特に、至誠会第二病院は、その中心的な事業の一つとして、地域医療に貢献しています。

至誠会第二病院

至誠会第二病院は、東京都世田谷区上祖師谷に位置する総合病院です。かつては332床の病床数を有していましたが、2006年10月に療養病棟を閉鎖し、現在は305床となっています。この病院は、厚生労働省から臨床研修病院として指定されており、東京女子医科大学の卒後臨床研修プログラムに深く関わっています。至誠会第二病院は、東京女子医科大学の系列病院として、教育・研修においても重要な役割を果たしています。

会員資格

至誠会の会員資格は、東京女子医科大学医学部（およびその前身を含む）の卒業生が正会員として、在学生が準会員として登録されています。これは、至誠会が大学の卒業生と在学生を結びつける重要な役割を果たしていることを示しています。

歴史

至誠会の歴史は、1897年（明治30年）に吉岡弥生が東京市麹町区飯田町に東京至誠医院を開業したことに始まります。1900年（明治33年）には、その一室に東京女医学校が創立されました。その後、1910年に同窓会として「校友会」が設立され、これが後の至誠会の前身となります。1923年には、校友会が「至誠会」と名称を改め、東京至誠医院は「至誠会病院」となりました。しかし、この至誠会病院は、第二次世界大戦中の東京大空襲で焼失し、再建には至りませんでした。

1929年には、吉岡弥生が北多摩郡千歳村に「至誠会病院千歳村分院」を開設しました。この分院が、現在の至誠会第二病院の前身です。2016年には、大阪府に開設していた有床診療所である至誠会産科婦人科が閉鎖されました。また、かつては牛込区（現新宿区）市谷仲之町に「至誠会第三病院」がありましたが、こちらも至誠会病院と同様に戦災で焼失し、再建されていません。

運営施設

現在、至誠会が運営している主な医療機関および教育機関は以下の通りです。

至誠会第二病院
至誠会看護専門学校

関連事項

至誠会に関連する事項として、2024年に発覚した東京女子医科大学寄付金問題があります。この問題は、至誠会とは直接的な関係はありませんが、東京女子医科大学という共通の背景を持つ組織として、関連事項として記録されています。

外部リンク

東京女子医科大学サイト
一般社団法人至誠会サイト
* 一般社団法人至誠会第二病院サイト

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