臼杵陽

臼杵陽について

臼杵陽（うすき あきら）は、1956年に大分県中津市に生まれた日本の政治学者であり、特に中東地域や現代中東の政治に関する研究で知られています。現在、日本女子大学の文学部及び大学院文学研究科の教授を務めており、彼の研究は多くの学術分野にわたる影響力を持っています。

学歴と経歴

彼の学歴は、1980年に東京外国語大学外国語学部アラビア語学科を卒業、その後1983年には東京大学大学院社会学研究科国際関係論専攻の修士課程を修了、さらに1988年には東京大学の大学院総合文化研究科博士課程に進学しました。ここでの研究を通じて、在ヨルダン日本国大使館での専門調査員としての経験を積みました。

大学院を修了後、佐賀大学などで講師や助教授を経て、国立民族学博物館の教授職を務め、最終的に日本女子大学へと移ることになります。その間、彼は日本中東学会の事務局長や会長を歴任し、地域研究や中東政治に関する様々な賞を受賞しました。

研究内容

彼の研究は主にパレスチナとイスラエルを中心に、現代中東の政治史や外交、またアジア太平洋戦争中の日本における「回教・回教徒問題」など多岐にわたります。さらに、戦前日本の「ユダヤ問題」や、現代におけるユダヤ研究のテーマにも関心を寄せています。

また、彼は2008年度に大同生命地域研究奨励賞を受賞し、特に『大川周明－天皇とイスラームのはざまで』に対しては第23回アジア・太平洋賞特別賞も受賞しています。

主な著書

臼杵教授は多くの著書や論文を執筆しており、その作品は広範囲にわたります。単著では以下のようなタイトルがあり、専門的な知見を一般向けに分かりやすく示しています。

• - 『見えざるユダヤ人――イスラエルの「東洋」』
• - 『中東和平への道』
• - 『原理主義』
• - 『世界化するパレスチナ／イスラエル紛争』
• - 『「中東」の世界史――西洋の衝撃から紛争・テロの時代まで』

これらの著作は、彼の中東に対する深い洞察と知識を示しており、学問的な視点のみに留まらず、一般読者にも理解しやすい内容となっています。また、共著や共編著も数多くあり、彼の研究がどれだけ多様であるかを物語っています。

国際的な影響

臼杵教授は、国内外の学術コミュニティにおいて重要な役割を果たしており、学会活動や講演などを通じて国際的な視野を持つ研究者として知られています。彼の研究は、日本国内のみならず、国際的な議論にも広く影響を与えています。

ということで、臼杵陽教授は現代中東政治を学ぶ上で外せない存在であり、彼の業績は今後も多くの研究者や学生にとって重要な参考となるでしょう。

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