舞浜ビジネスサービス

舞浜ビジネスサービスについて

舞浜ビジネスサービスは、かつて千葉県浦安市舞浜に本社を置いていた、オリエンタルランドグループの企業です。同社は、障害者雇用を促進するための特例子会社としての役割を担っていました。

事業内容

舞浜ビジネスサービスは、障害者雇用に関連する様々な事業を展開していました。具体的には、以下の事業を行っていました。

マッサージ: 従業員向けのマッサージサービスを提供していました。
事務代行: グループ内の事務作業を代行していました。
花卉栽培・販売: 千葉県袖ケ浦市のフラワーセンターにて、東京ディズニーランド向けの切り花や、一般向けの販売を行っていました。
LED水耕栽培: 発光ダイオード（LED）を用いた水耕栽培による葉物野菜の生産に取り組んでいました。

障害者雇用への取り組み

同社は、障害のある方々の雇用を積極的に行っており、2007年には152名の障害者が雇用されていました。障害のある方が社会で活躍できる場を提供することに貢献していました。

LED水耕栽培事業の挑戦と挫折

2006年、舞浜ビジネスサービスは、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーで使用する葉物野菜を、LEDを用いた水耕栽培で自社供給するという大きなプロジェクトに挑戦しました。このプロジェクトは、年間350トンの野菜を生産し、安定供給を目指すものでした。

計画の概要

栽培方法: 工場内に設置された棚で葉物野菜を水耕栽培し、太陽光の代わりにLEDの光を照射。
生産効率: LED照明により、レタスなどの野菜の生育期間を約半分に短縮可能。
栽培品目: レタス、ホウレンソウ、ハーブ、水菜など。
初期投資: 約10億円。
目標: 2010年頃には、両パーク内で消費する葉物野菜の大半を自給し、周辺ホテルにも供給。

事業の頓挫

しかし、このプロジェクトは様々な要因により、計画通りには進みませんでした。

技術指導会社の破綻: 葉物野菜工場の建設と技術指導を予定していた会社が破産し、事業継続が困難になりました。
代替業者の不在: 他の施工業者での事業継続も検討されましたが、代替となる業者が見つかりませんでした。
事業断念: 上記の要因により、最終的に水耕栽培事業は断念され、建設途中の施設は全て廃棄処分となりました。

会社合併とその後

水耕栽培事業の失敗を受けて、舞浜ビジネスサービスは2009年12月1日に舞浜コーポレーションに吸収合併されました。これにより、同社は法人としては消滅しましたが、障害者雇用への貢献や新たな農業技術への挑戦は、記憶されるべきでしょう。

沿革

1999年2月4日: 株式会社オリエンタルランドの100%出資子会社として設立
2006年5月1日: 東京ディズニーリゾート内のレストランで使用する葉物野菜のLED水耕栽培を決定
2007年4月: 水耕栽培施設の建設凍結
2007年12月11日: 天皇皇后両陛下が事業を視察
2009年3月: 水耕栽培施設の建設を断念し、建設途中施設を全て廃棄処分
2009年12月1日: 舞浜コーポレーションに吸収合併

まとめ

舞浜ビジネスサービスは、障害者雇用に貢献しただけでなく、新しい農業技術への挑戦を通じて、企業としての可能性を追求した企業でした。LED水耕栽培事業は残念ながら失敗に終わりましたが、その挑戦の姿勢は、今日の企業活動においても重要な教訓となるでしょう。

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