舟津神社

舟津神社

舟津神社は、福井県鯖江市舟津町に鎮座する神社です。北陸地方でも古い歴史を持つ神社として知られています。

歴史

舟津神社の創建は崇神天皇の時代に遡ります。当時、北陸地方平定のため派遣された大彦命が、現在の鯖江市日の出町にある王山に陣を敷き、賊を鎮圧しました。この戦いの際、大彦命が放った矢が鯖の尾に似ていたことから、この地は「鯖矢」と呼ばれるようになり、それが訛って「鯖江」になったという説があります。

大彦命は、当時沼地であった鯖江の平野部で船を着けた場所を「舟津」と名付けました。そして、134年に大彦命を祀る社殿を建立し、舟津神社と命名したと伝えられています。

その後、舟津神社は継体天皇、朝倉氏、福井藩主などから手厚い保護を受け、鯖江藩成立後は間部家の祈願所となり、地域一帯の氏神として栄えました。戦乱の時代に社殿は焼失しましたが、現在の本殿は第5代藩主である間部詮熙の寄進により再建されたもので、福井県の指定文化財となっています。

文化財

境内には、歴史的価値の高い文化財が数多く残されています。

大鳥居: 寛政12年（1800年）に建立された大鳥居は、江戸時代中期の木造鳥居の建築様式を伝える貴重なものとして、福井県の文化財に指定されています。
赤鳥居: 安永3年（1774年）に建立された赤鳥居は、柱の上部が朱塗り、下部が笏谷石で作られた、半木半石の明神鳥居です。こちらも県の指定文化財となっています。
橘曙覧の歌碑: 参道左手には、幕末の歌人である橘曙覧の歌碑があります。当時の舟津神社の宮司が歌人であり、国学者でもあったことから、曙覧と親交があったと伝えられています。曙覧が舟津神社を参拝した際に詠んだ和歌が、灰色の自然石にはめ込まれた黒御影石に刻まれています。歌碑は平成10年に完成しました。

所在地

福井県鯖江市舟津町1丁目

外部リンク

福井県神社庁|舟津神社
* 舟津神社－めがねのまちさばえ

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