般若 (ラッパー)

般若（Hannya）

般若（本名：武田 嘉穂、1978年10月18日 - ）は、東京都世田谷区出身のヒップホップMCであり、昭和レコードの主宰者として知られています。テレビ朝日の人気番組「フリースタイルダンジョン」にラスボスとして出演し、その名を広く知らしめました。2019年には日本武道館で初のワンマンライブ「おはよう武道館」を開催し、成功を収めています。

人物と背景

般若は、韓国人の父親と日本人の母親の間に生まれた日韓ハーフです。しかし、父親は彼が幼い頃に亡くなっており、自身がハーフであることを20歳を過ぎてから知ったと語っています。日本で育ち、日本国籍を持っています。

彼の楽曲「土足厳禁」では、日本と韓国の歴史認識問題や政治的対立に無関心な人々を批判し、両国民がお互いを尊重し合うべきだと主張しています。

一部で「秋田県大館市生まれ」と報じられることがありますが、これは誤りで、彼は東京都世田谷区三軒茶屋の出身です。母親が大館市出身であることが混同の原因と考えられます。

音楽性

般若の音楽は、「平和」をテーマにしたものが多く、過去の日本の戦争と反戦を題材にした「オレ達の大和」や「残党」が代表曲として挙げられます。彼は自らを「昭和の残党」と称し、昭和の価値観や精神を受け継ぐ存在として表現しています。

アルバム「おはよう日本」「根こそぎ」「内部告発」などには、現代日本社会に対する批判的なメッセージが込められています。援助交際を行う女子高校生や性的少数者、警察官の汚職など、社会の歪みに鋭い視線を向けていましたが、後に「色の無い海の底」でトランスジェンダーの苦悩に触れ、性的少数者に対する理解を示しています。

2015年には、自身のブログでK DUB SHINEなどを批判しました。2007年のB BOY PARKでは、KREVA、K DUB SHINE、湘南乃風、加藤ミリヤ、DJ KAORIなどを強く批判する楽曲を披露しましたが、これらの楽曲はアルバムには収録されていません。

影響と交流

長渕剛から大きな影響を受けており、2004年には長渕のトリビュートアルバムに参加、2005年には長渕の日本武道館コンサートの前座を務めました。2008年発売のアルバム「ドクタートーキョー」収録曲「チャレンジャー」では、長渕がプロデュース、コーラス、ハーモニカで参加しています。湘南乃風がシングル「純恋歌」を発表した際には、長渕の楽曲「巡恋歌」を冒涜していると批判しました。

その他の活動

高校生の頃はDJを目指し、本格的な機材も揃えていましたが、RUMIに韻の踏み方を教えてもらったことをきっかけに、MCとしての道を歩み始めました。過去にはFUTURE SHOCKに所属していました。

アルバム『ドクタートーキョー』収録「吸われた街」や、妄走族の楽曲「大麻合掌」では、大麻を批判する内容が歌われています。2018年には、薬物乱用者のメディア出演を批判する音声ブログを公開しています。

愛車はハマーの自転車でしたが、2010年に盗難被害に遭い、そのことをラップで表現しています。

いかりや長介や、ドラマ『とんぼ』で長渕剛が演じる小川英二を敬愛しています。妻は歌手のSAYです。

「全てはライブの為」と語り、日々のトレーニングを欠かしません。大の漫画好きであり、特に荒木飛呂彦の『ジョジョの奇妙な冒険』を愛読しています。漫画に対する造詣の深さは、R-指定と共に監修を務めた漫画『キャッチャー・イン・ザ・ライム』の座談会でも発揮されています。

2021年には、所属していた昭和レコードから独立し、「やっちゃったエンタープライズ」を設立。2022年には、児童虐待防止を目指す団体「FOR CHILDREN PROJECT」を設立し、社会貢献活動にも力を入れています。

多彩な才能

般若は、音楽活動だけでなく、テレビドラマや映画にも出演するなど、俳優としても活躍しています。彼の演技は、その独特な存在感と表現力で、多くの視聴者を魅了しています。

ディスコグラフィー

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出演作品

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般若は、ヒップホップMCとしてだけでなく、社会へのメッセージを発信するアーティスト、そして俳優としても、多岐にわたる才能を発揮し続けています。

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