船川港駅

船川港駅について

船川港駅（ふながわみなとえき）は、日本貨物鉄道（JR貨物）が運営していた貨物専門の駅で、秋田県男鹿市の船川港に位置していました。この駅は男鹿線の貨物支線の終着駅であり、地域の貨物輸送の重要な拠点として機能していました。電報略号は「フミ」とされています。

歴史

船川港駅は1937年6月10日に開設され、当初は鉄道省船川線の貨物支線としてスタートしました。開業当初から貨物駅として利用されましたが、1942年4月には小荷物扱いを開始し、一般駅としての機能を持つようになりました。しかし、1954年には再び小荷物扱いが廃止され、純粋な貨物駅に戻りました。1959年には駅舎が改築され、利便性が向上しました。

1987年4月1日、国鉄の分割民営化が進む中で、JR貨物に所属する駅となりました。駅の活気はその後も続きましたが、2001年3月30日に貨物列車の発着が最終日に。この年の1月1日には、残念ながら駅は完全に廃止されてしまいました。

駅構造

船川港駅は地上駅であり、周辺にはジャパンエナジーの船川製油所や小坂製錬の専用線が分岐していました。特に小坂製錬専用線は、濃硫酸を小坂駅から輸送するための重要なルートであり、利用者にとってなくてはならない物流手段でした。しかし1999年に製錬所が移転し、その影響でこの専用線は廃止されました。

また、ジャパンエナジー専用線は石油や機械油の発送に貢献していましたが、原油の産出量が減少するにつれて、タンクローリー輸送に移行。これにより、船川港駅発着の貨物列車も全廃されることとなりました。

貨車と輸送

1985年の時点で、船川港駅に常備されていた貨車については、共同石油や日本石油輸送が所有する多くの車両が存在しました。具体的には、タキ1500形やタキ45000形、タキ3000形、タキ35000形などがあり、これらの車両は主に石油やガソリンの輸送に利用されていました。

駅周辺

船川港駅の近くには、現在のENEOS（旧ジャパンエナジー）船川事業所があります。また、駅は男鹿線貨物支線の一部で、隣には男鹿駅が位置していました。駅周辺はかつての交通の要所として多くの人々や貨物が行き交っていました。

結論

船川港駅の廃止は地域にとって大きな影響を与え、物流の変化を象徴する出来事でした。駅が果たした歴史的役割や地域への寄与は今も語り継がれています。鉄道の移り変わりの中で、この駅が担ってきた役割を忘れずにいたいものです。

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