船引まゆみ

船引まゆみ（ふなびき まゆみ）

北海道出身の元プロバスケットボール選手、船引まゆみは、1978年10月9日にこの世に生を受けました。身長174cm、体重58kgで、ガードフォワードのポジションを担い、長年にわたり日本のトップリーグで活躍しました。姉である船引かおりもまた、同じく富士通レッドウェーブでプレーした元選手であり、姉妹揃ってバスケットボールの世界に身を置きました。

選手としての軌跡

船引まゆみのバスケットボールキャリアは、西岡中学校から始まり、その後、高校バスケットボール界の名門である札幌山の手高校に進学しました。高校卒業後は愛知学泉大学へと進み、大学女子バスケットボール界における屈指の強豪チームでプレー。この期間には、チームのインカレ（全日本大学バスケットボール選手権大会）5連覇という偉業達成に大きく貢献しています。学生時代の輝かしい活躍は国内外に知られるようになり、1999年には姉のかおりと共にユニバーシアード日本代表に選出され、国際舞台での経験を積みました。

2001年、大学を卒業した船引まゆみは、姉が所属する富士通レッドウェーブに入団します。プロキャリアのスタートからその才能を発揮し、1年目からチームの中心選手として活躍。出場した15試合のうち14試合でスターターを務め、チームをWリーグへと導く原動力となりました。また、入社初年度には再びユニバーシアード日本代表に選出され、2大会連続の出場を果たしています。

富士通ではチームに不可欠な存在として成長を続け、2007年のオールジャパン（全日本総合バスケットボール選手権大会）では、大会のベスト5に選ばれる栄誉に浴しました。さらに、2008年には北京オリンピック世界最終予選に臨むバスケットボール女子日本代表メンバーにも名を連ねるなど、日本のトップ選手としての地位を確固たるものにしました。2011年、長年にわたる現役生活にピリオドを打ち、選手としてのキャリアを終えました。

引退後の活動

現役を引退した船引まゆみは、バスケットボール界から完全に離れることなく、新たな形で貢献を続けています。現在は、自身の母校である札幌山の手高校にて家庭科の教員を務める傍ら、同校女子バスケットボール部のコーチとしても指導にあたっています。若手選手の育成に情熱を注いでおり、彼女の教え子の中には、後に富士通の後輩となる長岡萌映子選手のようなトッププレーヤーも輩出されています。また、指導者としてだけでなく、自身もクラブチーム「アカシヤクラブ」に所属し、プレーを続けています。

私生活では、2013年4月4日に当時レバンガ北海道に所属していたプロバスケットボール選手の野口大介氏と結婚しました。引退後もバスケットボールとの繋がりは深く、2018年3月18日に行われたレバンガ北海道対富山グラウジーズ戦では、HBCラジオのバスケットボール解説を務めるなど、多方面で活動の幅を広げています。

選手として日本代表にまで上り詰め、引退後は指導者や解説者としてバスケットボール界を支える船引まゆみは、その多岐にわたる活動を通じて、日本のバスケットボールの発展に貢献し続けています。

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