芝山町

芝山町（しばやままち）

芝山町は、千葉県の東部に位置し、山武郡に属する地域です。この町はその美しい自然と豊かな歴史によって知られ、多くの観光名所や文化的資源を抱えています。特に、町内に多数存在する埴輪は、地域の重要な文化財として多くの観光客を惹きつけています。また、芝山町は国際観光モデル地区としても指定されています。

地理

芝山町は千葉県の北東部にあり、県庁所在地の千葉市から約30キロメートル、東京都心からは50～60キロメートルの距離に位置しています。成田都市圏に括られるこの町は、成田市への通勤率も18.6%（2010年国勢調査）という数字が示す通り、多くの住民が成田市で働いています。

町全体が丘陵地帯にあり、下総台地の中心に位置しています。平坦な土地に東西に流れる高谷川と木戸川があり、これらの河川周囲は稲作が行われている農業地域です。また、西北部では畑作が盛んであり、第一次産業が活発です。

芝山町は北側で成田市、南側で横芝光町や山武市と接しており、成田国際空港にも近い立地です。町の多くの地域は空港の離着陸経路上にあり、騒音被害が深刻な問題となっています。このため、成田空港反対運動の拠点ともなっています。

歴史

芝山町には5世紀から7世紀にかけて作られた古墳群が存在しており、埴輪などの貴重な出土品が見つかっています。この町に存在する古墳は99基確認されており、その他にも消滅したものが含まれると280基近くが存在したことが示されています。町の面積の約7割には古代の遺跡が散在しており、多くが未発掘のまま残されています。

「芝山」という名称は、町の南にある観音教寺の別称「芝山仁王尊」に由来しています。この寺は奈良時代に設立されたとされ、長い間地域の信仰を集めてきました。江戸時代には成田山新勝寺と並び、信者を二分するまでの隆盛を誇った歴史があります。

近代に入ると、1955年7月1日に山武郡の千代田村と二川村が合併して芝山町が設立されます。1966年には新東京国際空港の建設が決定され、町のほとんどが騒音区域とされました。1978年に成田国際空港が開港すると、地域の経済は変貌を遂げ、国際観光モデル地区に指定されるまでに至りました。

経済

芝山町は成田国際空港に近接しているため、臨空工業団地が形成され、多くの企業が進出しています。これにより、地域の雇用が増大し、また、空港を利用した輸出入が盛んになっています。農業に従事する住民も多く、特にスイカや花きの生産が増加しています。また、町内の工業団地には日本オーチス・エレベータのエレベーター試験塔などのランドマークが存在します。

文化・観光

芝山町は多くの文化財を有し、観音教寺をはじめとする歴史的建造物や、芝山古墳・はにわ博物館などの観光スポットが充実しています。また、毎年行われる「芝山はにわ祭」や「あらい祭り」（大根祭り）などの伝統行事も地域の魅力を引き立てています。これらの活動は、町民の交流を深めるとともに、多くの観光客を呼び込んでいます。

交通

交通機関も整備されており、成田国際空港へのアクセスが良好です。芝山鉄道線や各種バス路線が町内に運行されており、便利な交通が提供されています。特に空港へ向かうシャトルバスや高速バスが何便か運行され、各地域との便もスムーズです。

結論

芝山町は歴史的な遺跡と現代の流通拠点としての特性を併せ持つ魅力的な町です。古代の遺物を大切に保存しつつ、地域経済の発展にも力を入れるこの町は、訪れる人々に新しい発見を提供し続けています。

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