芝山鉄道線

芝山鉄道線について

芝山鉄道線（しばやまてつどうせん）は、千葉県成田市の東成田駅から、千葉県山武郡の芝山千代田駅までを結ぶ鉄道路線です。この路線は芝山鉄道によって運営されており、全長は約2.2キロメートルで、日本国内の鉄道事業者においては最短の路線となっています。

路線概要

全線の大部分は成田国際空港の地下を走行しており、そのため駅は空港とのアクセスが密接です。ただし、芝山千代田駅周辺を除き、他の部分は地下を走る形になっています。このため、乗客の利便性は高く、空港へのアクセスを望む人々にとって便利な道となっています。路線記号はSRで、駅ナンバリングにも利用されています。

特徴の一つとして、自社のICカード「PASMO」などの交通系ICカードが利用できない点が挙げられます。特に芝山千代田駅を越えて京成電鉄に乗り入れた場合、現金での精算が必要で、「PASMO・Suica処理連絡票」が渡される形になります。これは利用者にとって少々手間かもしれません。

路線データ

• - 営業距離: 2.2km
• - トンネル: 1.295km
• - 橋梁: 90m
• - 電化: 全線直流1,500V
• - 閉塞方式: 自動閉塞

この鉄道路線は全線単線であり、複線区間は存在しません。また、保安システムには1号型ATSが導入されており、2009年度にはC-ATSの導入に向けた協議も行われたものの、その後の進展は確認されていません。

運行形態

運行形態については、全列車が京成電鉄の東成田線と直通運転を行っており、運転業務も京成に委託されています。そのため、芝山鉄道に直接所属する乗務員はいません。ダイヤでは、ラッシュ時には京成電鉄の各線と相互直通運転を行い、通常時は40分サイクルで運行されています。

所要時間は京成成田 - 芝山千代田間で約10分、東成田 - 芝山千代田間で約4分です。空港に近いため、特に利用者の多い時間帯には多くの列車が運行されるため、混雑も見られます。また、最近では日中の一部列車でワンマン運転が実施されるなど運行形態にも変化が見られます。

車両

車両運用においては、芝山鉄道自身が保有している3500形の他、京成電鉄の車両も運用されています。3500形は2013年4月から京成電鉄からリースされて運行されており、これにより路線の運行効率が向上しています。また、かつて運用されていた3600形は、特定の条件から京急線に直通できない仕様となっていました。

駅一覧

全ての駅が千葉県内に存在し、全列車が各駅に停車しますが、東成田駅には駅番号が付与されていません。このような組織的観点から、路線の運行には特有の規約が存在します。

延伸計画

芝山千代田駅のさらなる延伸計画もあり、蓮沼海岸方向への路線延長が構想されています。しかし実際には進捗が遅れており、周辺自治体との調整を経て、一時的に成田空港と海岸を結ぶシャトルバスが運行されています。これは現行の交通手段として、地域住民や観光客の需要に応えるものです。

このように、芝山鉄道線は成田空港への重要なトランジットの一環を担う路線として、交通体系の中で独自の役割を果たしています。

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