芝崎厚士

芝崎 厚士について

芝崎 厚士（しばさき あつし、1970年生まれ）は、国際関係研究者であり、駒澤大学の教授として国際政治学の教育に従事しています。彼は東京大学で学び、教養学部を卒業後、大学院で国際関係についての研究を続け、2007年に学術博士の学位を取得しました。博士論文は「日本における近代国際関係認識の原的形成」に関するもので、これは朝永三十郎に関連した論考です。

経歴

芝崎氏は、東京大学大学院総合文化研究科で助手を務めた後、駒澤大学に専任講師として採用されました。その後、准教授を経て、2021年には教授に就任しました。教育活動においても幅広く、青山学院女子短期大学や早稲田大学、世田谷市民大学などで非常勤講師としても教えた経験があります。また、バーゼル大学や国際日本文化研究センターでも客員教授として活動していました。

彼の研究アプローチは、平野健一郎教授や酒井哲哉教授に師事されたことに基づき、国際文化交流や国際関係思想に関する多様な研究テーマを展開しています。特に近年では、ソフト・パワー論やケネス・ウォルツ論、国際関係における「恐怖」など、現代の国際関係を分析する新たな視点を取り入れています。

受賞歴

芝崎氏の功績は、2009年において日本国際政治学会奨励賞を受賞したことにて証明されています。また、2015年には『国際関係の思想史』により駒澤大学学術文化賞も受賞しています。これらの賞は、彼の研究が国際関係研究の発展に寄与していることを示しています。

教育活動

教授として彼は「国際関係とメディア」や「グローバル市民社会論」など、多岐にわたる講義を担当しています。特に、学生参加型のインタラクティブな授業が特徴的であり、様々なメディア形式を通じて学びを深めるアプローチを採用しています。学生は、音楽や映像、ニュースなどを通じて国際問題について考える機会を得ることができ、より実践的な視点が提供されています。

著作と研究成果

芝崎氏の著作にはいくつかの単著や共著があり、その研究成果は広く認められています。彼の代表的な著作には、『近代日本と国際文化交流』や『国際関係の思想史』などがあります。特に最新作である『グローバル関係の思想史』は、グローバリゼーションの視点から国際関係を再考する重要な研究です。

また、共著として『ウェストファリア史観を脱構築する』や『「国際政治学」は終わったのか』などの書籍もあるため、彼の研究は単独の枠を超え、様々な学者との協力を通じて展開されています。

結論

芝崎厚士は、日本における国際関係や国際文化交流の研究の第一人者であり、教育者としても多くの学生に影響を与えてきました。彼の研究は、国際的な視点を持ち、現代の多様な課題に対する洞察を与えてくれる貴重なものであると言えるでしょう。

もう一度検索