青山学院女子短期大学

青山学院女子短期大学

青山学院女子短期大学（あおやまがくいんじょしたんきだいがく）は、東京都渋谷区に位置していた私立の短期大学で、略称は青短です。1874年に、アメリカのメソジスト監督教会から派遣された女性宣教師、ドーラ・E・スクーンメーカーによって設立された「女子小学校」に端を発しており、女子教育の功績を持つ重要な教育機関でした。この大学は、キリスト教を基盤とした教育理念を持ち、2019年度をもって全学科で学生募集が停止され、2022年3月に全ての学生が卒業しました。さらに、2022年10月には文部科学省から正式に廃止認可が下され、歴史に幕を閉じました。

概要と歴史

青山学院女子短期大学の源流は、1874年に設立された女子小学校です。最初は救世学校として改組され、次いで海岸女学校と改名した後、1888年に東京英和女学校と統合されました。1895年には青山女学院と改称され、1900年代には高等女学部や専門学校が設立されましたが、1945年の空襲によって一時的に校舎が全焼するなど、困難な時期もありました。その後、1950年に青山学院女子短期大学として新たに設立され、約70年にわたり多くの学生を受け入れました。

教育理念と方針

青山学院女子短期大学の教育理念は、「女子の高等教育に専念し、キリスト教の信仰に基づいた学びを提供する」というものでした。礼拝活動も重要視され、毎週の礼拝が行われ、キリスト教の教えを学ぶ場として機能していました。この短期大学は、単なる就職のための実学を教えるだけでなく、人間性や倫理観を育むことを重視し、全人的な育成を目指していました。

学科と教育内容

学科は2012年度に1学科3専攻と1学科に統合され、新たに現代教養学科が設立されました。教育課程は、女性のライフコースやキャリア形成に重点を置いた「ライフ・キャリア・デザイン科目」が採用されており、これにより将来を見据えた教育を行っていました。

学生生活と文化

また、青山学院女子短期大学では、毎年行われる「青山祭」などの学園祭や礼拝活動も盛況であり、学生自身が運営するボランティア活動が行われていました。学生はそれぞれの専門を追求しつつ、強いコミュニティ意識を持ち、豊かな学生生活を送りました。特に、体育系クラブ活動や宗教的な行事は生徒たちの活気ある生活の一部となっていました。

閉学とその後

2017年に学生募集が停止されて以降、大学はその運営を見直す必要に迫られました。短期大学としての特性に加え、4年制大学へのシフトが進む中、青山学院女子短期大学の教育内容は、2019年に新たに設立された青山学院大学のコミュニティ人間科学部に引き継がれる形で発展を遂げました。

青山学院女子短期大学は、長い歴史の中で数多くの業界で活躍する卒業生を輩出し、教育の現場において強い影響を与える存在でした。その歩みは、単なる学びの場を超え、女性の社会進出に貢献した重要な役割を果たしました。

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