芝川 (静岡県)

芝川（しばかわ）

芝川は、静岡県富士宮市を流れる富士川水系の一級河川で、豊かな自然に恵まれた水域です。北部の湧水群に源を発し、富士宮市内を流れた後、芝川出張所の東側で富士川に合流します。起点は猪之頭にある静岡県養鱒場で、多くの養鱒場が点在しています。

地理的特徴

この川の水質は極めて良好で、特に源流域から中流域では、ヤマメ、アマゴ、ニジマスといった美味しい魚が放流されています。そのため、自然の中で渓流釣りを楽しむことができ、多くの釣りファンに愛されています。また、北山用水など多くの用水に水を供給することから、富士宮市中北部の土地を潤す貴重な存在でもあります。

さらに、芝川では「富士海苔」というカワノリの一種が採れることでも知られています。かつては徳川将軍家に献上されるほど貴重なものでしたが、現在はその採取が困難となっているため、復活を目指すプロジェクトが進行中です。こうした取り組みは地域の水資源の大切さを再認識させてくれます。

ただし、流域には電力会社が進出しており、発電のための取水が行われているため、水量は場所によって異なることがあります。「芝川水源」は、平成2年度の手づくり郷土賞（生活を支える自然の水）を受賞するなど、地域の水の大切さを象徴する存在となっています。

観光スポット

芝川流域には多くの観光地が点在しており、自然美や歴史的な景観を楽しむことができます。特に、富士宮市の柚野地区では甌穴（ポットホール）や柱状節理を見ることができ、地質学的にも興味深い地域です。また、白糸地区では芝川本流が音止の滝となり、その支流が白糸の滝の一部を形成しています。これらの美しい滝は多くの観光客に親しまれています。

他には、陣馬の滝（支流の五斗目木川に位置）、狩宿の下馬桜、西山本門寺（富士宮市西山地区）などの文化財や自然の名所もあり、訪れる価値が高いです。また、源流部には「鱒の家」という飲食店があります。ここでは静岡県水産試験場（富士養鱒場）のニジマスを使った料理が楽しめ、釣りを楽しんだ後の食事にも最適です。

まとめ

芝川はその美しい自然環境と、地域の生活を支える貴重な水資源です。渓流釣りや観光地を訪れて、訪問者は美しい景観を楽しむことができます。また、地域の歴史や文化も感じられる場所であり、訪れる価値が十分にあるといえるでしょう。

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