花の新婚!カンピューター作戦

花の新婚!コンピューター作戦：関西を席巻した新婚夫婦推理バラエティ番組

『花の新婚!コンピューター作戦』は、1978年10月から1991年3月まで関西テレビ系列で放送された、トークと推理ゲームを融合させた人気バラエティ番組でした。6人の男性と5人の女性からなる素人新婚夫婦の組み合わせを、解答者たちが推理するという、当時としては斬新な番組形式が特徴です。毎週日曜日の正午から放送され、関西ローカル番組ながら高い人気を誇り、多くの視聴者を魅了しました。

面白い番組構成：新婚夫婦の秘密と解答者の推理劇

番組は、まず5人の新妻が一人ずつ登場し、夫との馴れ初めやエピソードを披露するところから始まりました。解答者たちは、新妻の話をヒントに夫の特徴を推測し、夫婦の組み合わせを予想します。番組初期は解答者の指名は自由でしたが、公平性を期すため、後期には電光サインを使ったルーレット式を採用。新妻が指名したい解答者を宣言し、高速で点滅する電光サインをストップボタンで止めることで、指名する解答者が決定されました。

その後、緞帳が開いて夫が登場しますが、6人の男性のうち1人は「偽者亭主」。新妻の兄弟や友人が扮することが多く、解答者を惑わす重要な役割を果たしていました。解答者たちは、第一印象や新妻の発言などを基に、30秒（後期は20秒）という制限時間の中で、妻（1～5）と夫（A～F）の組み合わせを推理し、表示板に解答を表示します。番組タイトルに「カン（勘）ピューター」とあるのは、この直感的な推理に基づくゲーム性からきています。

第一印象での推理後、上岡龍太郎司会を中心に、夫への質問がなされ、解答者は改めて推理、最終決定を行います。最終的な答え合わせでは、新妻が夫を愛称で呼び、夫が妻にキスをするという演出がありました。偽者亭主がキスをしようとする場面では、解答者たちが本物の夫を見極める様子も番組の見どころでした。

豪華解答者陣と番組の成功

番組の解答者には、横山ノック、桂文珍、藤本統紀子といった関西を拠点に活躍するタレント、漫才師、落語家、文化人が中心となって毎週出演。松岡きっこや兵藤ゆきなど、全国区で活躍するタレントや俳優も多数出演し、番組を盛り上げました。解答者たちは、それぞれの持ち味を生かした推理やコメントで番組を彩り、視聴者の注目を集めました。

画期的な演出と社会への影響

番組は、新妻が収録中に放送禁止用語を口走ってしまう場面もありました。通常なら編集でカットするところですが、この番組ではあえてピー音処理をし、その上に歌をかぶせるという斬新な演出を採用。この手法は、後の番組制作にも影響を与えました。

また「コンピューター」という言葉は、この番組から生まれたとされ、後に長嶋茂雄監督の采配を「コンピューター野球」と表現する際に使われるなど、広く社会に浸透しました。キダ・タロー作曲のテーマミュージックも番組の人気要素の一つでした。

放送エリアと人気

『花の新婚!コンピューター作戦』は関西ローカル番組でしたが、東海テレビ、岡山放送、テレビ新広島など、いくつかの系列局でも同時ネット、もしくは遅れネットされていました。関東地方では、東京12チャンネル、フジテレビ、そして独立UHF局であるテレビ埼玉、千葉テレビ放送などで放送されました。

まとめ：時代を彩ったバラエティ番組

『花の新婚!コンピューター作戦』は、その斬新なゲーム性、豪華な解答者陣、そして画期的な演出によって、長年に渡り関西の視聴者を魅了し続けた人気バラエティ番組でした。番組が社会に与えた影響も大きく、現代においてもその名を知られる番組となっています。 番組が終了してからも、その独特な面白さは多くの人の記憶に残っており、バラエティ番組の歴史において重要な位置を占める番組と言えるでしょう。

もう一度検索