花山院弘匡

花山院弘匡

花山院弘匡（かさんのいん ひろただ）氏は、昭和37年（1962年）9月7日生まれの日本の神職であり、教育者です。花山院家37代目当主として、現在は春日大社の宮司を務めています。

経歴

佐賀県で花山院親忠氏の長男として生まれた花山院弘匡氏は、昭和61年（1986年）3月に國學院大學文学部神道学科を卒業しました。その後、昭和62年（1987年）4月からは奈良県の公立学校教員として採用され、奈良県立富雄高等学校、奈良県立片桐高等学校、奈良県立奈良高等学校にて地理などを教鞭をとりました。

平成20年（2008年）4月、春日大社の宮司に就任。同年5月には南都楽所会長、奈良国立博物館評議員に就任し、同年6月には奈良の鹿愛護会名誉会長にも就任しています。同年10月には、天皇・皇后が春日大社を参拝した際の案内役を務めました。

平成22年（2010年）4月には全国国宝重要文化財所有者連盟理事に就任し、同年12月には奈良県教育委員会委員に選任されました。平成25年（2013年）12月21日には奈良県教育委員会委員長に就任しています。

平成26年（2014年）12月20日、奈良県教育委員会委員長の一年の任期を終え、翌21日から同職二期目に入りました。平成31年（2019年）3月には、天皇・皇后主催の京都御所での茶会に招かれ、皇后から「今後も国民のために祈り続けてください」という旨の言葉を掛けられました。

令和4年（2022年）10月28日には、若宮神社の本殿遷座祭に参列するため春日大社を訪れた佳子内親王に境内を案内し、若宮神社について説明を行いました。

系譜

花山院家は代々続く家柄であり、以下はその系譜の一部です。

父：花山院親忠（1918 - 1994） - 春日大社宮司
長姉：愛子（1942 - ） - 白木徳次夫人
次姉：路子（1948 - ） - 高田幸一夫人
三姉：彌生（1954 - ） - 上田潤二夫人
母：花山院瑞子（1925 - ） - 空閑昇長女
妻：花山院和子（1962 - ） - 辻本弘長女
長女：悠生（1993 - ）

著書

花山院弘匡氏は、神道や春日大社に関する著書を執筆しています。

『神道 千年のいのり』春秋社、2016年
『春日大社のすべて：宮司が語る御由緒三十話』中央公論新社、2016年
『いのち：宗教家6人との対話』講談社、2013年（共著）

出演

花山院弘匡氏は、テレビ番組にも出演し、春日大社や日本の文化について語っています。

『美の巨人たち』第829回「春日大社」（2016年8月20日、テレビ東京）
『人名探究バラエティー 日本人のおなまえっ!』第13回「藤のつく名字」（2017年7月13日、NHK総合）
『氏神さま〜私たちの身近な祈り〜』第3話「氏神さまの登場」（2021年6月26日、三重テレビ）
『最後の○○〜日本のレッドデータ〜』（2021年9月10日、NHKBSプレミアム）

花山院弘匡氏は、神職としての活動に加え、教育者、著述家としても多岐にわたり活躍されています。春日大社の宮司として、伝統文化の継承と発展に尽力されています。

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