花澤武夫

花澤武夫

花澤武夫（1906年8月16日 - 没年不明）は、日本の内務・厚生官僚として活躍した人物です。特に、厚生年金の創設に尽力し、その後の日本の社会保障制度の発展に大きく貢献しました。

経歴

東京府に花澤徳蔵の長男として生まれた花澤武夫は、1927年に東京外国語学校を卒業後、1928年に高等試験行政科に合格。1930年には九州帝国大学法文学部を卒業し、保険院社会局に入りました。1940年代、戦時色が強まる中、厚生年金（当時は労働者年金保険）の創設に携わります。1942年に労働者年金が創設され、2年後には厚生年金と名称を改められました。

1943年11月には保険局年金課長に就任。その後、栃木県経済部長、福岡県経済第二部長、同教育部長兼務民生部長を歴任しました。戦後の1947年に福岡労働基準局長、1949年に兵庫労働基準局長、1955年に東京労働基準局長を経て、1956年7月に退官し、労働保険審査会委員に就任しました。1960年には炭鉱離職者援護会理事、1961年7月には雇用促進事業団（現：雇用・能力開発機構）理事に就任。1965年11月には中高年齢者福祉協会（現：中高年齢者雇用福祉協会）理事長に就任し、中高年齢者の福祉向上に尽力しました。

1976年11月、長年の労働行政事務における功績が認められ、勲三等瑞宝章を受章しました。

人物

趣味は囲碁とゴルフで、多趣味な一面も持っていました。

家族

妻は美佐子（1914年5月15日生）。長男は平男（1937年4月2日生）で、早稲田大学独文科を卒業後、共同印刷に勤務しました。長男の妻は康子です。

花澤武夫は、日本の社会福祉の発展に貢献した官僚として、その名は記憶されるべきでしょう。

参考文献

『官界人物譚』日本官界情報社、1958年。
人事興信所 編『人事興信録 第25版 下』人事興信所、1969年。

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