芳田司

芳田司：日本の女子柔道界を彩る内股の名手

芳田司選手は、1995年京都府京都市生まれの女子柔道家です。57kg級で活躍し、左組みを得意とし、内股と寝技を得意技としています。身長156cmと小柄ながら、類まれな才能と努力で、数々の国際大会で輝かしい成績を残しました。妹の芳田真選手も柔道家として活躍しており、2人の姉妹は日本の柔道界を代表する存在です。

揺るぎない強さの源：小学生時代から続く努力

幼少期から活発で力持ちだった芳田選手は、小学校2年生で柔道を始めます。小学生時代には全国小学生学年別柔道大会で2度3位に入賞するなど、早くからその才能を開花させました。同時に陸上部にも所属し、長距離走で培った抜群の持久力は、後の柔道家としての活躍の礎となります。

中学・高校時代：才能が花開いた時期

中学時代には、全国大会で活躍する先輩の影響を受け、神奈川県にある道場に入門。寮生活を送りながら厳しい稽古に励み、中学女子では史上初の団体3冠を達成するという偉業を成し遂げます。高校時代は、福岡県の敬愛高校に進学。数々の全国大会で優勝を重ねる一方、国際大会にも挑戦し、着実に経験を積んでいきます。高校時代は、特に金鷲旗での活躍とインターハイ個人戦での優勝が印象に残る出来事となりました。

コマツ入社後：新たな挑戦と成長

高校卒業後は、コマツに入社。当初はケガの影響もあり苦戦しますが、監督からのアドバイスを受け、練習方法を見直し、さらなる高みを目指します。指導2で勝利するなど、持ち前の粘り強さと、常に進化を続ける姿勢が、数々のグランドスラム大会優勝へと繋がりました。

国際大会での活躍とオリンピック

グランドスラム大会では、チュメニ、パリ、東京などで優勝を飾るなど、世界を舞台に活躍しました。2016年のリオデジャネイロオリンピック代表選考では惜しくも選出されませんでしたが、その後も世界の強豪選手と戦い続け、2017年の世界選手権では2位、2018年には念願の世界選手権で優勝を果たしました。2020年東京オリンピックでは代表に内定し、3位入賞を果たしました。

芳田司選手の柔道スタイル

芳田選手の柔道スタイルは、左組みからの内股を中心とした足技と、寝技の技術を融合させた総合的なものです。特に、小柄な体格を活かした独特の内股は「ケツ股」と呼ばれ、相手を翻弄する彼女の武器となっています。幼少期からの長距離走の経験から培われた、抜群の持久力も彼女の強さの大きな要因です。また、彼女は常に新しい技術に挑戦し、進化を続けています。

主要選手との対戦成績

芳田選手は、松本薫選手、ドルジスレン・スミヤ選手、ラファエラ・シルバ選手など、世界のトップ選手と数々の激戦を繰り広げてきました。それぞれの対戦相手との戦績は、彼女の成長の過程を示す重要な指標です。

2024年現役引退と今後の展望

2024年、芳田選手は現役引退を表明しました。長年にわたる競技生活で培ってきた経験と知識を活かし、コマツ女子柔道部のコーチとして後進の育成に尽力していく予定です。

まとめ

芳田司選手は、類まれな才能と並々ならぬ努力で、日本の女子柔道界に大きな足跡を残しました。彼女の活躍は、多くの後輩たちに勇気を与え、日本の女子柔道の発展に大きく貢献しました。彼女の今後の活躍にも期待が高まります。

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