芸術局 (タイ)

タイ王国文化省芸術局について

タイ王国文化省芸術局（タイ語:กรมศิลปากร、英語：The Fine Arts Department）は、タイ王国の文化省に属する重要な部局です。1911年の設立以来、タイの芸術、文化遺産の保存、研究、教育、普及、継承、開発において中心的な役割を担ってきました。

概要

芸術局は、タイ国民の価値観とアイデンティティを保護し、タイ社会が持続可能で豊かな発展を遂げるために、国家の芸術文化遺産や芸術の保存、教育、研究、普及、奨励、継承、開発といった多岐にわたる業務を担っています。

歴史

芸術局の歴史は、1911年にラーマ4世が王宮官吏、博物館官吏、道徳省官吏を集め、技術官として任命したことから始まりました。その後、1926年にはラーマ7世によって博物館事業と仏典書庫が同局に委ねられました。同時期にはタイ学士院議会（ราชบัณฑิตยสภา）が設置され、「芸術院」（ศิลปากรสถาน）と呼ばれていましたが、後に芸術局は分離されました。1933年には、法令によって道徳省（กระทรวงธรรมการ）に編入されましたが、その後も組織改編や移動が頻繁に行われました。1958年には教育省に、そして2002年には現在の文化省へと編入されています。

所在地

芸術局の本部は、バンコクのプラナコーン区、プラボーロムマハーラーチャワン地区のナープラタート通りに位置しています。具体的な住所は以下の通りです。

ถนนหน้าพระธาตุ พระบรมมหาราชวัง พระนคร กรุงเทพ 10200

部局

芸術局は、以下の専門的な部局で構成されています。

歌舞音楽部 (สำนักการสังคีต)：タイの伝統音楽と舞踊に関する研究、保存、普及活動を行います。
考古部：タイ国内の考古学的遺跡の発掘調査、研究、保存を行います。
国立博物館部：タイの国立博物館の運営と展示物の管理を行います。
文学歴史部 (สำนักวรรณกรรมและประวัติศาสตร์)：タイの文学と歴史に関する研究、資料の収集、保存を行います。
建築部 (สำนักสถาปัตยกรรม)：伝統建築の保存と修復、新しい建築様式の研究を行います。
国立図書館部：国立図書館の運営と図書資料の収集、保存を行います。
国立公文書館部 (สำนักหอจดหมายเหตุแห่งชาติ)：国家の歴史的公文書の収集、保存、公開を行います。
十部門職人部 (สำนักช่างสิบหมู่)：伝統工芸技術の保存と継承を行います。
局総務部 (สำนักงานเลขานุการกรม)：芸術局全体の事務と運営を統括します。

地方事務所

芸術局は、タイ全国15ヶ所に地方事務所（สำนักศิลปากร）を配置し、地域における文化遺産保護活動を推進しています。各地方事務所の所在地は以下の通りです。

第1事務所：ラーチャブリー
第2事務所：スパンブリー
第3事務所：アユタヤ
第4事務所：ロッブリー
第5事務所：プラーチーンブリー
第6事務所：スコータイ
第7事務所：ナーン
第8事務所：チェンマイ
第9事務所：コーンケン
第10事務所：ローイエット
第11事務所：ウボンラーチャターニー
第12事務所：ナコーンラーチャシーマー
第13事務所：ソンクラー
第14事務所：ナコーンシータンマラート
第15事務所：プーケット

関連事項

文化省 (タイ)

外部リンク

芸術局公式ホームページ（タイ語）

芸術局は、タイの文化遺産を保護し、次世代に継承するための重要な役割を担っています。その活動は、タイの文化的なアイデンティティを維持し、社会の発展に貢献する上で不可欠です。

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