若さでムンムン

『若さでムンムン』について

『若さでムンムン』は、山田参助による日本の漫画作品で、1996年から1997年まで『さぶ』誌にて隔月連載されていました。この作品は、特に若者の性的な葛藤や心情をテーマにした内容で、多くの読者に支持されています。それだけでなく、作品の魅力的な点として、音楽の影響を受けたタイトルや各話の呼び名があります。タイトルは、美山幸二の楽曲にちなんで名付けられ、各エピソードの名称も歌謡曲から取られています。これにより、漫画は読者に親しみやすさと共感を与えています。

作品の歴史

この作品は、1998年5月に同人誌として再発行され、そこには連載分に加え、おまけコーナーや清元一毅による特別寄稿などが追加されました。そして、2004年には太田出版から全年齢対象に対応した形で単行本が発行されました。単行本化に際しては、内容が大幅に加筆修正され、性描写もそのまま残しつつも、より洗練された形になっています。特に、描き直したページや新規追加のページが多く、作品の質が向上しています。単行本には、また『マンガ・エロティクス2004』に掲載された短編『十代の性典』も収録されており、作品全体の深みを増しています。

加筆修正の詳細

この作品には、明らかに大幅な加筆修正が施されています。本編のページ数は27ページ、扉絵は3ページ、さらに新たに描き込まれたページが3枚追加されています。特筆すべきは、描き直されたコマ数が18、それに伴ってセリフやトーンが修正されたコマ数が40にも及ぶことです。この多くのリビジョンは、作者の成長を示すものであり、約7年の熟練した技術の成果が反映されています。特に、6話目は元の掲載版がうす墨で描かれており、新たにすべて描き直されています。

受容と評価

作品の評価は高く、特に雁須磨子や志村貴子といった著名な漫画家から推薦のコメントが寄せられています。彼らの推薦文は、作品の魅力を証明するものであり、その影響力や意義を再確認させてくれます。また、2008年に発行された西原理恵子の著書『できるかな V3』の解説まんが「サイバラさん」では、この加筆修正にまつわるエピソードが詳しく語られています。

書誌情報

『若さでムンムン』は太田出版より2004年9月に刊行され、ISBNは4-87233-868-5です。この作品は、性表現や若者の心理を鋭く描いた佳作として、多くの読者に今なお愛されています。

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