山田参助

山田参助（やまだ さんすけ）は、1972年生まれの日本の漫画家、イラストレーター、ボーカリストとして知られています。ゲイ雑誌から一般誌まで幅広い分野で活躍し、その多才ぶりを発揮しています。

多岐にわたる活動

大阪芸術大学卒業後、ゲイ雑誌『さぶ』への投稿をきっかけに1994年にデビュー。同誌や『SAMSON』では、連載コラム、短編漫画、官能小説の挿絵などを担当しました。2005年には『SAMSON』の表紙を手掛けるなど、ゲイ雑誌界での存在感を示しました。

しかし、山田参助の活動はゲイ雑誌に留まりません。自主映画への出演、吉本興業のイベントチラシイラスト、西原理恵子の単行本へのゲスト参加、山本直樹監修の雑誌『マンガ・エロティクス』への掲載など、多様なジャンルで活躍しています。さらに、一般成人誌『プレイタウン情報』では風俗レポート（女性の風俗嬢が相手）も手がけ、別名義では児童向け図書『こぶとり爺さん』の作画も担当するなど、その活動領域は多岐にわたります。

同人誌活動も積極的に行っており、過去の雑誌掲載作品を再収録することも。特に『さぶ』連載の『若さでムンムン』は、太田出版から全年齢向けの単行本として刊行され、その過激な内容が話題となりました。

絵柄の特徴

山田参助の絵柄は、掲載誌や作品によって変化するのが特徴です。線の細いタッチで可愛らしい風俗嬢や美女を描くこともあれば、コミカルなタッチのキャラクターを描くこともあります。しかし、彼の真骨頂は、アクが強く緻密なタッチで描かれる男性像です。濃い男臭さと、どこか和風の雰囲気を漂わせる作風は、多くのファンを魅了しています。

音楽活動

2010年、山田参助は笹山鳩名義で活動する武村篤彦との歌謡曲デュオ「泊」としてPヴァインレコードからCDデビューを果たしました。2016年現在は、「泊」と「恥御殿バンド」のメンバーとしても活動中です。音楽活動では、昭和歌謡を彷彿とさせる独特の世界観を表現しています。

近年の活動

近年では、『日刊ゲンダイ』で『新やる気まんまん オット！どっこい』を連載開始し、2022年には東京都のヴァニラ画廊で個展「山田参助博覧会」を開催するなど、精力的に活動を続けています。

主な作品

単行本

『若さでムンムン』（2004年、太田出版）
『山田参助の無駄な抵抗やめましょう』（2007年、オークラ出版）
『ラムネイッキ』（2008年、古川書房）
『あれよ星屑』（2014年 - 2018年、KADOKAWAエンターブレイン）
『ニッポン夜枕ばなし』（2018年 - 2022年、リイド社）
『新やる気まんまん オット！どっこい』（2021年 - 、リイド社）

雑誌連載

『どないするねん』（1994年 - 1998年、『さぶ』、サン出版）
『山田参助の突貫風俗ルポ』（1999年 - 2008年、『プレイタウン情報』、オデッセウス出版）
『獄中通信』（2006年 - 2007年、辻幸雄原作、『あなたの知らない刑務所世界』、コアマガジン）
『平成色事浮世絵草子 好色三人男』（2008年、『ズバ王』、ジーオーティー）
『ぴちぴち症候群』（2008年 - 2009年、『ズバ王』、ジーオーティー）
『俺んちのめし』（2011年、『エキサイティングマックス!Special』、ぶんか社）
『親父衆』（2011年 - 2014年、『ジャンプ改』、集英社）
『ニッポン夜枕ばなし』（2014年 - 、『コミック乱』、リイド社）

読み切り

『チョンガズム』（1999年、『さぶ』、サン出版）
『終末のタンゴ』（1999年、『さぶ』、サン出版）
『ペッパーランチ監禁レイプ事件』（2007年、鶴岡直輝原作、『超有名事件裁判傍聴ファイル完全版』、コアマガジン）
『ポケットにマッチ』（2011年、『花丸漫画』、白泉社）
『飆風』（2015年、『マンガアンソロジー谷崎万華鏡』、中央公論新社）

イラスト

数多くの書籍、雑誌、CDジャケットなどでイラストを担当。

音楽作品

アルバム：「唄声の港」（2010年）、「霽月小曲集」（2014年）など。「山田参助とG.C.R.管絃楽団」名義でもアルバムをリリース。
シングル：「泊の山の歌」（2014年）
DVD：「花咲く港〜風景とうたごえ〜」（2008年）、「みずぶね」（2013年）
* 参加作品：VIDEOTAPEMUSIC「世界各国の夜」に「Hong Kong Night View feat.山田参助（泊）」として参加。

山田参助は、漫画、イラスト、音楽と幅広いジャンルでその才能を発揮し、多くのファンを魅了し続けています。

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