若ノ里雄三

若ノ里 雄三の足跡

若ノ里 雄三（わかのさと ゆうぞう）は、1932年3月20日に北海道の旭川市で生まれた日本の力士であり、その生涯は相撲に捧げられました。本名は山口 雄三（やまぐち ゆうぞう）であり、彼の身長は167cm、体重は75kgという軽量ながらも、特に多彩な技術を持つ力士として知られていました。

力士としてのキャリア

若ノ里は、1951年9月に初土俵を踏み、二所ノ関部屋に所属して相撲界に入ります。その後、彼は芝田山部屋や花籠部屋へも移籍しながら、キャリアを重ねました。1955年には十両昇進を果たしましたが、新たな地位での初めての場所では負け越し、わずか1場所で幕下に降格してしまいます。しかし、1956年3月には再度十両に返り咲き、この昇進後は安定した成績を残しました。

1957年3月場所では、東十両5枚目にまで番付を上げ、自己最高位を達成しますが、残念ながらその場所では結果を出せずに6勝9敗と負け越します。これ以降、彼の成績は徐々に下降し、1958年7月には再び幕下に降格しました。結果として、若ノ里は1959年5月に力士を引退し、その後は世話人として相撲協会で活動をしていました。

若ノ里の通算成績は168勝175敗8休、勝率は0.490という成績で、十両においては80勝100敗、勝率は0.444でした。現役時代の在位は34場所、うち十両では12場所を誇ります。

得意技とスタイル

若ノ里は、軽量にふさわしく様々な技を駆使することで知られていました。特に得意としたのは左四つ、寄りであり、これを用いた攻防は多くのファンの記憶に残っています。また、内掛けや頭捻り、外小股といった独特の決まり手も持ち、時にはそれで勝利を収めることもありました。

改名と残された足跡

彼はその生涯において、何度か改名を行っております。最初は「若ノ里 雄三」として1951年9月場所から1957年11月まで活動し、その後「若乃里 雄三」、1968年以降は「山乃口 雄三」と名乗り続けました。しかしながら、若ノ里という名前は彼の相撲界での足跡としてしっかりと根付いています。

晩年と死去

若ノ里雄三は、1983年4月29日に51歳という若さで世を去りました。充実した相撲のキャリアを持ちながら、現役時代とその後も相撲界に関わり続けた彼の人生は、数多くの相撲ファンに愛され、尊敬される存在であり続けました。

参考文献

『大相撲力士名鑑平成13年版』水野尚文、京須利敏、共同通信社、2000年、ISBN 978-4764104709

若ノ里の努力と情熱は、今もなお多くの人々に影響を与えています。彼の遺した技や精神は、後に続く力士たちにも受け継がれていくことでしょう。

もう一度検索