若井友和

若井友和：川口オートのレジェンドレーサー

若井友和選手は、1974年生まれ、埼玉県越谷市出身のオートレース選手です。川口オートレース場に所属し、25期生として1997年にデビュー。愛称は「モエルトウコン」で知られ、NORA JAPANとマネジメント契約を結んでいます。

華麗なるデビューと意外な経歴

若井選手は、大学卒業後、日本小型自動車振興会への就職を目指していましたが、理系学生の採用枠がなく断念。その際にオートレース選手候補生募集を知り、軽い気持ちで受験したという異色の経歴の持ち主です。さらに、驚くべきことにオートバイの運転経験は皆無でした。

同期には、永井大介、有吉辰也、そして当時人気絶頂のアイドルグループSMAPの森且行選手がおり、デビューイヤーは森選手の話題に事欠きませんでしたが、若井選手は森選手をライバルとして、激しい競争の渦中に身を投じました。

オートバイ未経験というハンデを克服し、卓越したテクニックを身につけ、同期の中でもトップクラスの実力者へと成長を遂げます。

数々の栄光：SG制覇からGIレースでの活躍

若井選手は、数々の輝かしい戦績を残しています。通算優勝回数は54回を数え、グレードレース（SG、GI、GII）では8回の優勝を誇ります。中でも、2004年に地元川口で開催されたSGオートレースグランプリでの優勝は、川口勢として9年ぶりの快挙であり、25期生初のSGタイトル獲得という大きな功績となりました。

GIレースでは6度の優勝を飾っており、浜松、川口、飯塚、山陽などで優勝を経験。2002年の川口開設50周年記念グランプリレース優勝、2003年の飯塚ダイヤモンドレース優勝など、地元と他場双方で勝利を収め、実力を証明しました。2015年には川口開設記念と山陽平成チャンピオンカップで優勝を果たすなど、長きに渡りトップレベルで活躍し続けています。さらに、2023年には伊勢崎レジェンドカップ（GII）で優勝。

川口オートの牽引役

若井選手は、川口オートレース場の主力選手として活躍する一方、後進の育成にも尽力しました。若手選手の育成に力を入れ、深谷輝、山田達也、青木治親といった、後の川口オートを代表する選手たちの成長を支えた存在でもあります。

個性あふれる人物像

若井選手は、プロレスラーアントニオ猪木の大ファンとしても知られています。レースの開会式や優勝戦では、「元気ですかー!!」「1、2、3、ダー!!」と猪木風のパフォーマンスで観客を沸かせます。また、ギャンブル好きとしても有名で、大井、浦和、戸田、江戸川競艇場などで勝負を楽しむ一面も持っています。

努力と才能の結晶

1999年のGI秋のスピード王決定戦では、先着選手の反則により優勝という幸運にも恵まれました。しかし、彼はこの優勝を「タナボタ」と捉えず、真の実力を示すべく更なる努力を重ねます。2002年の地元川口でのGI優勝、そして2004年のSG制覇は、彼の並々ならぬ努力と、類まれな才能の結晶と言えるでしょう。

若井友和選手は、類まれな才能、努力、そして個性豊かなキャラクターを兼ね備えた、オートレース界のレジェンドレーサーです。彼の活躍は、これからも多くのファンを魅了し続けるでしょう。

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