若双龍秀造

若双龍 秀造（わかそうりゅう しゅうぞう）は、1950年5月28日に秋田県山本郡琴丘町（現在の三種町）で生まれた、二子山部屋に所属していた元大相撲力士です。本名は澤田 秀造（さわだ しゅうぞう）。身長175cm、体重99kgと、力士としては小柄な体格ながら、右四つからの投げを得意としていました。最高位は東十両8枚目です。

生い立ちと入門

三種町立琴丘中学校時代には相撲部に所属し、秋田県大会で優勝。その後、相撲の名門である秋田県立金足農業高等学校に進学しました。当初、相撲界入りを考えていた若双龍は、小柄ながら横綱に昇り詰めた二子山親方（第45代横綱・若乃花）に憧れ、二子山部屋への入門を希望していました。しかし、進学した高校から伊勢ヶ濱部屋への入門者が多かったため、その状況を好まず、高校1年生の秋の新人戦出場選手に選ばれていたにもかかわらず、中途退学。母親の反対を押し切って二子山部屋に入門しました。

入門当初、新弟子検査では身長が足りず、入門を諦めかけたこともありました。その際、「盲腸を切ると大きくなる」という言葉を信じ、特に異常がないにもかかわらず盲腸を切除するというエピソードも残っています。

1968年5月場所に初土俵を踏み、約1年後には幕下へ昇進しました。しかし、小兵で軽量だったため、幕下では苦戦を強いられました。それでも、1974年11月場所には若龍児 秀造の四股名で十両に昇進。その後は十両と幕下を行き来し、さらに二度の改名を経験しながら、十両を5場所務めました。1978年1月場所、27歳で現役を引退しました。

主な成績

通算成績：236勝206敗4休 勝率.534
十両成績：29勝46敗 勝率.387
現役在位：59場所
十両在位：5場所
* 各段優勝：序ノ口優勝1回（1968年7月場所）

四股名の変遷

若双龍は現役時代に9度も四股名を変更しています。

1. 澤田（さわだ）: 1968年5月場所
2. 琴岡（ことおか）: 1968年7月場所 - 1969年3月場所
3. 紅葉（もみじ）: 1969年5月場所 - 1969年7月場所
4. 琴丘 秀造（ことおか しゅうぞう）: 1969年9月場所 - 1970年9月場所
5. 金光（かねひかり）: 1970年11月場所 - 1971年7月場所
6. 若二子（わかふたご）: 1971年9月場所 - 1974年3月場所
7. 若龍児 秀造（わかりゅうじ しゅうぞう）: 1974年5月場所 - 1976年1月場所
8. 若双龍 秀三（わかそうりゅう しゅうぞう）: 1976年3月場所 - 1977年1月場所
9. 若双龍 秀造（わかそうりゅう しゅうぞう）: 1977年3月場所 - 1978年1月場所


若双龍秀造の相撲人生は、決して順風満帆ではありませんでしたが、その粘り強い相撲と数々の改名は、多くの相撲ファンに記憶されています。

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