若太刀芳之助

若太刀芳之助（わかたち よしのすけ）は、1898年7月19日に富山県富山市で生まれ、1974年1月28日に生涯を閉じました。彼は、友綱部屋、東関部屋、そして高砂部屋と、複数の相撲部屋に所属した大相撲力士として知られています。本名は松井芳之助といい、身長171cm、体重90kgと、当時の力士としては小柄な体格でした。

1914年5月場所で初土俵を踏み、力士としてのキャリアをスタートさせました。入門当初は、名横綱・太刀山峯右エ門の弟子でした。1919年1月場所で十両に昇進し、1924年5月場所には念願の幕内入りを果たしました。1925年1月場所の初日には、横綱常ノ花を破るという殊勲の星を挙げ、その実力を相撲ファンに強く印象付けました。しかし、1926年5月場所をもって惜しまれつつも現役を引退しました。

引退後は、映画に出演するなど、多岐にわたる活動を展開しました。また、アマチュア相撲の指導者としても活躍し、相撲界の発展に貢献しました。

若太刀の幕内での成績は、4場所で10勝20敗4休9分預となっています。通算成績は、17場所で41勝42敗4休17分預です。現役中、一度も改名することなく、若太刀芳之助として土俵を務めました。

若太刀芳之助は、その小柄な体格ながらも、強豪力士を相手に果敢に立ち向かう姿で多くのファンを魅了しました。特に、横綱を破った一番は、彼の力士人生におけるハイライトと言えるでしょう。引退後も、相撲への情熱を失わず、後進の育成に尽力したことは、高く評価されるべきです。

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