東関部屋

東関部屋の歴史と変遷

東関部屋（あずまぜきべや）は、かつて存在した高砂一門に属する日本の相撲部屋です。この部屋は、1986年に元関脇・高見山が創設し、歴史的に重要な位置を占めています。特筆すべきは、外国出身者によって設立された相撲部屋の初の事例である点です。

創設と初期の成長

1984年の春場所を最後に現役を引退した12代東関（本名：高見山）は、翌1986年に高砂部屋から分家し、墨田区の東駒形に東関部屋を立ち上げました。創設当初、彼は内弟子を2人引き連れており、依然として彼自身は高砂部屋に所属していました。12代は豊かな相撲経験を活かし、外国人力士の小錦を東関部屋に移籍させることを望んでいましたが、高砂からの反対により断念しました。

その後、東関部屋は多くの優れた力士を輩出し、特に横綱・曙や小結・高見盛などがその代表です。これにより房部屋は短期間で名門の地位を確立し、力士たちの活躍を支えました。

継承と合併

2009年には12代が定年退職を迎え、その後、24代小野川（元幕内・潮丸）が13代東関を襲名して部屋を継承しました。2012年には同じ高砂一門の中村部屋との合併もあり、部屋の規模と影響力が強化されました。13代は、叔父から受け継いだ墨田区の屋舎をそのまま使用しました。

2016年には東京都葛飾区に新たな部屋を新築し、2017年の移転を待っていたものの、13代が2019年に急逝。以降、部屋は一時的に八角部屋の管理下に入ることとなりました。

部屋の存続と移籍

部屋名は残りつつ、江東区の施設で力士たちは稽古を続けていました。2020年1月には、14代東関（元小結・高見盛）が襲名し、部屋の継承が承認されましたが、14代は師匠としての重圧を感じていました。

新たな発展の機会を模索し続ける中、部屋存続の願いは高砂一門内でも広まりましたが、内部調整は難航。つまり、部屋の施設は葛飾区の土地にあったため、行政との折衝も必須でした。

最終的に2021年の3月、東関部屋は八角部屋に吸収される形で消滅する運びとなりました。14代東関は、部屋の力士たちにとっての最良の環境を模索する中でこの決断に至ったと説明しています。

その後の動き

新たな時代の幕開けを迎えた東関部屋は、かつての部屋施設の場所に二子山部屋が移転しました。また、12代東関が引き続き自宅として使用していた部屋には、旧・宮城野部屋が仮住まいとして移転していました。東関部屋の歴史は多くの人々に愛され、その影響は現在においても残っています。

最終的な所在地

現在の最終所在地は、東京都葛飾区柴又2-10-13で、京成金町線の柴又駅から徒歩10分という立地にあります。相撲界の発展に寄与し続けた東関部屋は、偉大な力士たちを育て、相撲界の歴史に名を刻みました。

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