若松駅

若松駅の概要

若松駅（わかまつえき）は福岡県北九州市若松区白山一丁目に位置する駅で、九州旅客鉄道（JR九州）の筑豊本線に属します。駅番号はJE06で、この路線の起点となっています。

歴史

若松駅の歴史は1891年（明治24年）8月30日に遡ります。この日、筑豊興業鉄道によって設立され、当初は石炭の積み出しのための拠点として機能していました。駅周辺の設備は拡張され、石炭桟橋からは多くの石炭が積み出されていました。広大な構内では多くの石炭運搬のための貨車が出入りし、1940年（昭和15年）には年間830万トンもの石炭を取り扱った実績を持っています。

しかし，第二次世界大戦後に貨物の取り扱いが衰退。その後も一時的に貨物の取り扱いが復活しましたが、1970年（昭和45年）には石炭の取り扱いが大幅に減少し、1982年（昭和57年）には貨物輸送が完全に廃止。これに伴い、駅舎の建て直しや構内の整理が行われ、1983年（昭和58年）には現在の旅客駅としての姿が整えられました。新しい駅舎は1984年（昭和59年）に完成し、その後も駅は旅客専用となっています。

年表

• - 1891年（明治24年）8月30日：若松駅が開業
• - 1911年（明治44年）12月23日：一等駅に指定
• - 1941年（昭和16年）：貨物取扱量が全国1位に
• - 1982年（昭和57年）：貨物輸送廃止
• - 1991年（平成2年）：開業100周年を迎える
• - 2017年（平成29年）：駅遠隔案内システムの導入
• - 2023年（令和5年）：直営駅へと変更

駅の構造

若松駅は頭端式ホームを持つ地上駅で、1面2線の構成です。かつての広大なヤードは公園や市営住宅に転用され、現在の駅周辺環境が整備されています。駅業務はJR九州が管理しており、みどりの窓口や自動券売機が設置されています。ただし、駅員の配置は限られており、早朝の時間帯のみの勤務となっています。

また、駅周辺には「聖者の行進」が接近メロディとして使用されるなど、地域の文化も反映されています。駅弁は東筑軒が手掛ける「大名道中駕籠かしわ」や「かしわめし」などが販売され、地元の特産品を楽しむことができます。

利用状況

2020年度のデータによると、若松駅の1日平均乗車人員は906人に達しています。過去数年間の利用状況を見ても、地域の交通拠点としての役割を果たしています。

駅周辺

若松駅の周辺には国道495号が通過しており、周辺施設が充実しています。若松市民会館や若松図書館、さまざまな商業施設が点在し、訪れる人々に利便性を提供しています。また、駅から少し離れた場所には、かつての石炭輸送で栄えた名残を感じさせる歴史的な建物や景観があります。

このように、若松駅は長い歴史の中で多くの変遷を遂げており、現在も地域に密着した重要な交通インフラとして機能しています。

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