若越英雄

若越英雄（じゃくえつ ひでお）

若越英雄は、1952年1月28日に福井県丹生郡越前町で生まれた元大相撲力士です。本名は島田英雄で、二所ノ関部屋に所属していました。身長183cm、体重126kgの彼は、取り口が右四つを得意とし、寄りを使った相撲が特徴でした。彼の最高位は東十両12枚目であり、通算成績は310勝274敗20休、勝率は.531です。

経歴

若越は漁業を営む家庭に育ち、小学生の頃から地元の相撲に親しんでいました。特に、同級生と相撲を取ることでその才能を見せていました。彼は中学校に進学すると、バレーボールと水泳を始めましたが、運命的な出会いが彼の人生を変えました。それは、姉の知人が二所ノ関部屋の関係者で、大阪から家族を訪れた際に「大相撲を観てみませんか？」と誘ったことです。そして、1967年の3月場所で大鵬に紹介してもらい、体格を褒められる体験を通じて相撲界への憧れが一層強まりました。その結果、丹生高校に合格していたにもかかわらず、彼は夢を追い求めて相撲部屋への入門を決心しました。

彼は1967年5月場所に初土俵を踏み、早い段階での昇進は果たせませんでしたが、右四つを基に成績を重ねていきました。1976年1月場所では幕下で優勝を果たし、一瞬の好機が訪れます。しかし、1977年3月場所に掲げた十両昇進の夢は、2勝5敗の結果で逃してしまいました。巡業を重ねながら、彼は何度も十両昇進を手がかりにしましたが、重要な試合での連敗や怪我が足かせとなって、長い間幕下上位に留まることとなったのです。

1978年5月場所に後輩の鳳凰が十両に昇進したことから、刺激を受けて奮起し、1979年3月場所に於いてついに十両に昇進しました。しかし、この場所では成績が振るわず4勝11敗と大きく負け越し、瞬時に幕下へと逆戻りしてしまいます。その後も彼は怪我に悩みながらも優勝同点の好成績を続け、1980年1月場所に再び十両に復帰します。ただし、この時も期待に反し6勝9敗と再度負け越してしまい、十両在位はわずか2場所となってしまいました。

1981年5月場所をもって若越は廃業に追い込まれました。彼の四股名「若越」は、福井県を構成する二つの旧国名である若狭（若州）と越前（越州）に由来しています。退職後も相撲界への情熱は消えず、彼の名は今なお相撲ファンに愛されています。

主な成績

• - 通算成績：310勝274敗20休（勝率.531）
• - 十両成績：10勝20敗（勝率.333）
• - 現役在位：85場所
• - 十両在位：2場所
• - 幕下優勝：1回（1976年1月場所）

改名歴

1. 島田（しまだ） (1967年5月場所)
2. 大島田英雄（おおしまだ ひでお） (1967年7月場所 - 1971年9月場所)
3. 若越英雄（じゃくえつ ひでお） (1971年11月場所 - 1981年5月場所)

参考文献

「大相撲力士名鑑平成13年版」
著者：水野尚文、京須利敏
発行：共同通信社
年：2000年
ISBN：978-4764104709

関連項目

• - 大相撲力士一覧

外部リンク

若越英雄 - 相撲レファレンス

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