茂原信生

茂原信生について

茂原信生（しげはら のぶお）は、1943年2月26日に生まれた日本の自然人類学者です。京都大学霊長類研究所の教授を務めた後、現在は京都大学の名誉教授となっています。

生い立ちと学歴

神奈川県で生まれた茂原氏は、戦時中に長野県へ疎開したため、出身地は長野県とされています。1961年に長野県長野高等学校を卒業後、京都大学理学部動物学科に進学し、1966年に卒業しました。その後、同大学院理学研究科を修了しています。

研究活動

茂原氏の研究活動は、地質学、古生物学、霊長類学に及び、その活動は国際的にも高く評価されています。

シワリク丘陵での調査: 1971年9月から12月にかけて、インド半島北部のシワリク丘陵やカシミール地方のカレワ層、そしてアフガニスタン、イラン、トルコなど、広範囲にわたるシワリク層相当層での地質学的・古生物学的調査を行いました。
南米での化石発掘: 1977年から1995年までの長期間、南米のコロンビアやボリビアで、古い時代の霊長類の化石発掘調査に従事しました。
ミャンマーでの調査: 南米での調査終了後の1998年から2004年まで、ミャンマーで真猿類の祖先に関する発掘調査を行いました。

これらの調査を通じて、霊長類の進化に関する重要な知見を提供しています。

教育歴

研究活動と並行して、教育者としても活動しました。

東北大学歯学部での勤務
1978年からは獨協医科大学で講師、後に助教授（第1解剖学教室）を務めました。
1995年、京都大学霊長類研究所の教授（進化系統研究部門系統発生分野）に就任し、同研究所の所長も務めました（2006年）。
2006年に京都大学名誉教授となりました。

著書・論文

茂原氏は、数多くの論文を発表しており、研究成果を広く共有しています。以下に主な論文をいくつか紹介します。

1973年、インドのシワリク丘陵の地質・古生物に関する論文を発表。
1976年、ツパイに関する論文を発表。
1978年、哺乳動物学雑誌に論文を発表。
2006年、霊長類研究所の退職に際しての論文を発表。
2011年、長野県で発見された縄文時代早期の人骨に関する論文を発表。

関連人物

茂原氏の研究活動には、多くの協力者や関連する研究者が存在します。

瀬戸口烈司: 京都大学霊長類研究所進化系統研究部門系統発生分野の先代教授であり、共同で著書を執筆しています。
織田銑一: 沖縄県でリュウキュウジャコウネズミを共同で採集しました。

所属学会

茂原氏は、以下の学会に所属していました。

日本人類学会
日本哺乳類学会

参考文献

国土交通省関東地方整備局; 長野県埋蔵文化財センター (1986), 社宮司遺跡ほか

外部リンク

獨協医科大学解剖学教室の哺乳類頭蓋画像データベース

茂原信生は、その幅広い知識と国際的な視点をもって、自然人類学の発展に大きく貢献した人物です。

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