茨城県立岩井高等学校

茨城県立岩井高等学校

茨城県立岩井高等学校（いばらきけんりつ いわいこうとうがっこう）は、かつて茨城県坂東市（旧・岩井市）に設置されていた県立の高等学校です。地域では親しみを込めて「岩高（いわこう）」や「岩井高（いわいこう）」と呼ばれていました。長い歴史を持つ学校でしたが、2022年3月31日にその歴史に幕を閉じ、他の高校との統合により再編されました。

沿革

本校の起源は、1927年（昭和2年）に設立された岩井実科高等女学校に遡ります。これは、当時の女子教育振興の流れの中で、地域に女子の中等教育機関を求める声に応える形で誕生しました。

その後、1943年（昭和18年）には、教育制度の変更に伴い岩井高等女学校と改称され、教育内容の充実が図られました。

戦後の学制改革を経て、1952年（昭和27年）に茨城県に移管され、茨城県立岩井高等学校として新たなスタートを切りました。これにより、地域における男女共学の普通科高校としての役割を担うこととなりました。

時代が進み、高校再編の波の中で、2008年（平成20年）には同じ坂東市内にあった茨城県立岩井西高等学校との統合が行われました。この統合では、学校名は「茨城県立岩井高等学校」が継承されましたが、教育課程や制服などに変更が加えられました。一方で、長年使用されてきた校章や、地域の象徴ともいえる校地は旧岩井高等学校のものが引き継がれました。また、この統合を機に、岩井西高等学校の校訓にあった「知性」の要素が加えられ、新しい校訓が定められました。

そして、更なる高校再編計画に基づき、2022年（令和4年）3月31日をもって、茨城県立岩井高等学校は閉校しました。同時に、茨城県立坂東総合高等学校と統合され、新たに茨城県立坂東清風高等学校として生まれ変わりました。これにより、約95年にわたる岩井高等学校の歴史は閉じられることとなりました。

特徴

茨城県立岩井高等学校は、地域に根差した教育を実践し、多くの卒業生を社会に送り出してきました。特に、キャリア教育や職業教育にも力を入れており、就職に強い学校として知られ、かつては県内でも有数の高い就職率を誇っていました。これは、生徒一人ひとりの適性を見極め、きめ細やかな進路指導を行ってきた成果と言えるでしょう。

2008年の岩井西高等学校との統合後も、新たな教育課程のもと、生徒たちの多様な学びを支援する体制が整えられました。

所在地とアクセス

閉校時の所在地は、茨城県坂東市岩井にありました。

公共交通機関を利用する場合の主なアクセス方法は以下の通りでした。

首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線守谷駅、関東鉄道常総線水海道駅、東武鉄道野田線愛宕駅から、それぞれバスに乗車。「岩井局前」バス停で下車後、徒歩約3分でした。
東京駅からは、高速バス常総ルートに乗車し、「岩井局前」バス停で下車後、徒歩約3分でした。

閉校とその後

2022年3月末の閉校は、地域にとって一つの時代の区切りとなりました。長年にわたり地域の教育を支え、多くの人材を育成してきた岩井高等学校の学び舎は、茨城県立坂東清風高等学校として新たな役割を担っています。岩井高等学校の歴史と伝統は、形を変えながらも、坂東清風高等学校へと引き継がれていくことでしょう。

もう一度検索