茨城県立水戸第一高等学校・附属中学校

茨城県立水戸第一高等学校・附属中学校の概要

茨城県立水戸第一高等学校・附属中学校は、茨城県水戸市三の丸三丁目に位置する男女共学の公立教育機関です。本校は高等学校と附属中学校を併設しており、普通科全日制の高等学校は単位制を導入しています。学校の歴史は1878年に遡り、茨城師範学校の予備学科として設立されました。このことから、県内では最古の高等学校として位置付けられています。

歴史的沿革

近代教育制度が確立される明治期に、学校名が何度か変更され、1901年には「茨城県立水戸中学校」と改称されました。その後、1948年の学制改革によって「茨城県立水戸第一高等学校」として再編成されました。初めての女子生徒の受け入れは1950年であり、長い歴史の中で多くの生徒を育成してきました。2021年には附属中学校が新たに開校し、教育の拡充が図られています。

校風と特徴

本校の特徴の一つは、私服通学を許可する自由な校風です。敷地は歴史的な水戸城の旧本丸跡に位置しており、現存する唯一の建築物である薬医門が校内に移築されています。特に有名な行事の一つとして、全校生徒が70キロを一夜で歩く「歩く会」があり、奥久慈・つくば・東海の3つのコースが用意されています。この行事は恩田陸の小説「夜のピクニック」のモデルともなっています。

校歌と応援歌

校歌は「第一校歌」と「第二校歌」の2つが存在しますが、一般には第一校歌が歌われています。歌詞は1908年に制定され、学校の歴史とともに継承されています。応援歌も存在し、学校の団結感を高めています。校歌は時代に応じても生徒たちの手によって歌い続けられており、その歴史には多くの物語が込められています。

進学と卒業生の進路

卒業生の多くは大学進学を希望し、関東圏および東北の大学に進学しています。2024年度には国公立大学に202名、私立大学に690名が合格しています。筑波大学、東京大学、慶応義塾大学、早稲田大学など、名だたる大学への進学実績もあります。

通称と略称

地元では「一高」として親しまれていますが、他の地域では「水戸一高」や「水戸一」と呼ばれることもあります。また、部活動の応援などで「水高」と略称されることもありますが、特に本校関係者以外ではこの略称はあまり使われません。

文化財と出身者

学校の敷地内にある水戸城の薬医門は重要な文化財として指定されており、多くの文化的な意義を持っています。また、本校出身には岩間厚志や菊池謙二郎など、多方面で活躍する著名人が多数います。彼らの中には学界から芸術、スポーツ、さらには政界に至るまでの分野で活躍している方々が多く、本校の教育の軌跡を物語っています。

部活動

部活動は非常に活発で、硬式野球部は1891年に創部され、長い歴史を持っています。また、クイズ研究同好会が全国大会で優勝するなど、文化面でも優れた成果を上げています。多種多様な部活動があり、生徒たちは個々の興味を追求しながら成長しています。

アクセス

学校へのアクセスは、水戸駅から徒歩約10分、または茨城交通バス・関東鉄道バスの「一高下」停留所での下車が便利です。水戸市の中心部に近く、通学にも便利です。

このように、茨城県立水戸第一高等学校・附属中学校は、豊かな歴史と自由な校風を持つ、現代の生徒たちを育てるための教育機関です。

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