茨城県道・福島県道10号日立いわき線

茨城県道・福島県道10号日立いわき線

茨城県道・福島県道10号日立いわき線は、茨城県日立市を起点とし、高萩市、北茨城市を経由して福島県いわき市に至る主要地方道です。この道路は、主に太平洋沿岸の茨城県県北地域山間部を縦断し、国道6号と並行する形で、地域における重要な幹線道路としての役割を担っています。

概要

この路線は、茨城県日立市滑川町2丁目の国道6号交点（国土交通省前交差点）を起点とし、福島県いわき市佐糠町で国道6号および福島県道239号泉岩間植田線と交わる佐糠町立体交差を終点としています。総延長は51.349kmに及び、茨城県区間が40.750km、福島県区間が10.599kmです。重複区間を除いた実延長は49.821kmとなっています。全線が対向2車線で整備されており、大型車両を含む交通量が比較的多いのが特徴です。

歴史

この道路の歴史は、1935年（昭和10年）に県道日立勿来線として路線認定されたことに始まります。その後、1972年（昭和47年）に現在の県道日立いわき線に名称が変更され、茨城県が路線認定を行いました。1995年（平成7年）には、茨城県道の路線再編により整理番号が10に変更されました。

道路の線形が悪い箇所や狭隘な区間が残っていたため、平成以降、道路改良やバイパス化工事が積極的に進められています。特に、北茨城市の日棚工区では道路改良およびバイパス化工事が2012年（平成24年）に全線開通し、また日立市十王町友部をバイパス化する砂沢バイパスが2022年（令和4年）に全線開通しました。

年表
1935年（昭和10年）11月29日：県道日立勿来線（番号305）として路線認定。
1954年（昭和29年）1月20日：主要地方道日立勿来線に指定。
1971年（昭和46年）6月26日：主要地方道日立いわき線に指定。
1972年（昭和47年）3月1日：茨城県が県道日立勿来線を改め、現在の路線名の日立いわき線（整理番号1）に改正。
1972年（昭和47年）6月9日：福島県によって県道路線に認定。
1993年（平成5年）5月11日：主要地方道に再指定。
1995年（平成7年）3月30日：整理番号1から現在の番号（整理番号10）に変更。
2012年（平成24年）1月31日：北茨城市中郷町日棚地内のバイパス道が開通。
2022年（令和4年）1月14日：砂沢バイパスが全線開通。

路線状況

道路は全線にわたり対向2車線で整備されていますが、一部には狭く曲がりくねった区間も残っています。そのため、平成以降、道路拡幅やバイパス整備などの改良工事が継続的に行われています。

また、災害発生時の被害拡大を防ぐため、緊急輸送道路として以下の区間では、道路用地内への電柱の新設が制限されています。

茨城県内の日立市滑川町（国土交通省前交差点）から同市十王町友部（十王郵便局前交差点）間
北茨城市華川町下相田（下相田交差点）から同市関本町富士ヶ丘（福島県界）間
北茨城市磯原町上相田 北茨城市道交差 - 北茨城市華川町下相田 県道北茨城インター線交差（下相田交差点）

バイパス

砂沢バイパス
日立市砂沢町から日立市十王町山部を結ぶ全長2.6kmのバイパス。2022年（令和4年）に全線開通。

重複区間

この道路は、以下の区間で他の路線と重複しています。

国道461号（茨城県高萩市秋山 - 茨城県高萩市高萩）
茨城県道22号北茨城大子線（茨城県北茨城市中郷町松井・磯原町木皿）
福島県道20号いわき上三坂小野線（いわき市植田町本町1丁目 - いわき市植田町中央2丁目）

トンネル

この路線には、以下のトンネルがあります。

茨城県
十石トンネル：北茨城市中郷町日棚から同市中郷町松井に至るトンネル。
福島県
後田トンネル：いわき市後田町に位置するトンネル。

橋梁

この路線には、以下の橋梁があります。

茨城県
新高橋、河原橋、猫内橋、前川橋、猪田橋、関口橋、削木橋
福島県
観音橋、江栗大橋、中岡橋、石田橋、植田跨線橋、渋川橋

通過する自治体

この道路が通過する自治体は以下の通りです。

茨城県
日立市
高萩市
北茨城市
福島県
いわき市

交差する主な道路

この道路は、以下の主要道路と交差します。

国道6号
常磐自動車道
国道461号
国道289号
その他、多数の県道

沿線施設

この道路沿いには、以下の施設があります。

JR小木津駅、JR十王駅
森滝自噴水
サンライズカントリークラブ
かもめガス望海ゴルフコース
関本工業団地
日本製紙 勿来工場
* 福島県立磐城農業高等学校

茨城県道・福島県道10号日立いわき線は、地域の交通を支える重要な役割を担い、沿線の住民生活や経済活動に不可欠な道路となっています。

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