茨島跨線橋

茨島跨線橋は、岩手県盛岡市に位置する国道4号、国道281号、国道282号が交差する地点に架けられた跨線橋です。盛岡市下厨川地区に位置し、東北新幹線とIGRいわて銀河鉄道の路線を跨いでいます。

初代の橋は1964年に完成しましたが、当時は歩道がなく片側1車線のみの構造でした。しかし、1970年の岩手国体開催を契機に、橋の周辺地域で急速な都市化と人口増加が進み、交通量が著しく増加し、慢性的な交通渋滞が発生するようになりました。加えて、初代の橋は築30年以上が経過し、老朽化が深刻化、耐震性の問題も懸念されるようになりました。

これらの問題を解決するため、東北新幹線の盛岡駅以北延伸計画に合わせて、1999年から架け替えと拡幅工事が開始されました。この工事により、橋は片側2車線に拡幅され、2002年に新しい茨島跨線橋が完成しました。架け替えに伴い、橋の前後にある市道との交差点は、平面交差からハーフインターチェンジへと変更されました。南側のハーフインターチェンジは花巻市方面のみに、北側のハーフインターチェンジは二戸市方面のみに接続しています。特に、二戸方面へ向かう北行き車線は、この跨線橋に入ると滝沢市に到達するまで他の一般道へ出ることができません。

2代目となる現在の橋は、中央分離帯が設けられた片側2車線の構造を持ちます。両側には幅3mの歩道が整備され、歩行者の安全性も確保されています。さらに、冬期間におけるスリップ事故対策として、歩道と車道の両方に融雪ヒーターが埋め込まれています。また、新幹線の上を跨ぐという特性から、線路への転落を防止するための柵は、従来の橋よりも高く、頑丈なものが設置されています。

関連事項

盛岡北道路
東北地方の道路一覧
* 日本の橋一覧

もう一度検索