草千里ヶ浜

草千里ヶ浜（くさせんりがはま）は、熊本県阿蘇市と阿蘇郡南阿蘇村に位置する、約78万5,000㎡の広大な草原地帯です。ここは阿蘇を代表する観光地の一つとして知られ、多くの人々がその美しい景観を求めて訪れます。

2013年3月には、その景観の美しさから、国の名勝天然記念物「米塚及び草千里ヶ浜」として指定されました。指定面積は125万8,508㎡に及びます。草千里ヶ浜は、活火山である阿蘇山とは対照的に、広大な草原に覆われています。標高約1,140mに位置し、直径約1kmの浅く広い二重の火口跡に形成されました。この火口跡は約3万年前にデイサイト質の軽石が噴出したことによってできたとされています。中央には小高い丘があり、その東西には窪地が広がっています。雨水が溜まると窪地は池となり、放牧された牛や馬の貴重な水飲み場としても利用されています。

草千里ヶ浜の美しい風致景観は、近代の詩歌にも大きな影響を与えてきました。三好達治は詩集「艸千里(くさせんり)」や「大阿蘇」でこの地を詠み、中村憲吉や吉井勇も短歌にその情景を刻んでいます。このように、草千里ヶ浜は多くの芸術家たちにインスピレーションを与え続けている場所でもあります。

この草原の景観は、長い間、人々による野焼きや放牧によって維持されてきました。自然と人々の営みが調和することで、この美しい景色が保たれているのです。

交通アクセス

鉄道：JR九州豊肥本線阿蘇駅より、九州産交バス阿蘇山上ターミナル行き（阿蘇山観光バス）に乗車し、「草千里阿蘇火山博物館前」で下車。
自動車：九州自動車道熊本インターチェンジから約35km。

周辺情報

草千里ヶ浜を訪れる際には、以下の施設やスポットも合わせて楽しむことができます。

阿蘇山：活火山の迫力ある姿を間近で見ることができます。
阿蘇カルデラ：世界有数の規模を誇るカルデラ地形を体感できます。
阿蘇火山博物館：阿蘇山の成り立ちや火山活動について学ぶことができます。

関連リンク

熊本県観光振興課
阿蘇火山博物館
阿蘇ジオパーク オフィシャルサイト
ニュー草千里
阿蘇山上・草千里観光推進復興グループ

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