阿蘇駅

阿蘇駅：阿蘇観光の拠点となる歴史ある駅

熊本県阿蘇市黒川にあるJR九州豊肥本線の阿蘇駅は、阿蘇観光の玄関口として重要な役割を担う駅です。1918年（大正7年）、宮地軽便線の延伸開業に伴い坊中駅として開業しました。その後、路線名変更を経て豊肥本線の駅となり、1961年には現在の阿蘇駅に改称されました。

昭和天皇のお召し列車も運行された歴史を持ち、国鉄時代には貨物や荷物も取り扱っていましたが、1962年と1984年にそれぞれ廃止。1986年には駅員無配置駅となり、2023年10月1日にはJR九州本体による直営駅へと移行しました。この変更により、きっぷうりばの設置や駅レンタカー営業所の継続など、利用者の利便性向上に繋がっています。

駅構造と施設

阿蘇駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。ホーム間は構内踏切で連絡しており、かつては1面1線での運用期間もありました。駅舎内には、観光案内所や食堂、産交バス阿蘇営業所の事務所、待合施設、自動券売機などが設置されています。

特に注目すべきは、2013年より運行開始した豪華寝台列車『ななつ星 in 九州』の停車駅となっている点です。同列車の利用客向けに、2番のりばホーム上にレストラン「火星」がオープンしており、有効な乗車券や入場券があれば一般客も利用できます。

さらに、阿蘇駅はバスターミナルとしての機能も併せ持ちます。産交バス阿蘇営業所の事務所が併設され、阿蘇市内や周辺地域、さらには大分県方面へ向かう路線バスが発着します。熊本空港や熊本駅へのアクセスも容易で、観光客にとって非常に便利です。

駅周辺とアクセス

阿蘇駅前には産交バスのバス停が設置されており、阿蘇市内や周辺地域、小国町への路線バスが多数発着しています。主要な路線としては、やまびこ号（熊本空港・熊本駅方面、大分県庁正門前方面）、九州横断バス（熊本空港・熊本駅方面、別府駅方面）などがあります。

また、阿蘇市内を巡る路線バスも充実しており、内牧温泉、阿蘇神社、阿蘇山など、観光スポットへのアクセスも良好です。阿蘇観光の拠点として、車だけでなく公共交通機関でもアクセスしやすい環境が整っています。

隣の駅

阿蘇駅は、豊肥本線において、いこいの村駅と内牧駅に隣接しています。特急列車『九州横断特急』『あそ』『あそぼーい！』『かわせみ やませみ』も停車します。

阿蘇駅は、歴史と利便性を兼ね備えた、阿蘇観光の重要な拠点として今後も発展していくことが期待されます。

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