荒尾駅 (熊本県)

荒尾駅の詳細情報

荒尾駅（あらおえき）は熊本県荒尾市万田に位置し、九州旅客鉄道（JR九州）鹿児島本線の駅として運行されています。駅番号はJB28で、熊本県の北端にある重要な交通の拠点です。また、世界文化遺産の万田坑に近いため、「世界文化遺産万田坑駅」との愛称でも知られています。

駅の歴史

荒尾駅は、1912年（大正元年）11月に「万田駅」として開業しました。その後、1943年（昭和18年）に「荒尾駅」に改称され、1945年には2代目の駅舎が完成ました。1949年には荒尾市営電気鉄道（市電荒尾駅）が開業し、1964年に市電が廃止されるまで続きました。

1961年には三池鉄道、および三池本線からの貨物連絡線が開通。その後、1987年に国鉄の民営化に伴い、JR九州及び日本貨物鉄道の駅となり、2006年には貨物の取扱が廃止されました。近年では、改札機の導入やICカードの利用開始、駅前ロータリーの整備などが行われ、利便性が向上しています。

駅名の由来

駅名の由来は、開業時に周辺地域の地名が「荒尾村」であったことと、三井三池炭鉱の万田坑から採掘された石炭の取り扱い駅として開業されたことに由来します。1942年に周辺の村と合併して「荒尾市」が誕生し、その名称に伴い駅名も現在のように変更されました。

「荒尾」という地名の由来については諸説あり、室町時代の古文書では「荒処」や「阿らお」という表記が存在し、古い歴史を持っています。ただし、正確な由来は不明のままです。

駅構造

荒尾駅は地上駅で、島式ホーム2面と4線を持つ構造で、留置線も多く備えています。爽やかなひとときが過ごせる環境を提供し、互いのホームは跨線橋でアクセス可能です。また、みどりの窓口が設置され、自動改札機も導入されています。特に、発券される乗車券には他路線との区別のために「（鹿）荒尾」と記されています。

発着列車

荒尾駅では、主に朝夕の時間帯に博多や小倉方面からの快速列車が運行され、熊本・八代方面からも多くの列車が発着しています。かつては特急「有明」が運行され、今でも遅い時間の最終列車が到着する駅として利用されています。

利用状況

荒尾駅周辺は、JR九州の乗車人員のみならず、市役所や荒尾郵便局が近くに位置し、地域の中心地として利用されています。しかし、近年は人口減少の影響を受け、かつての繁栄からは少し距離がある状況です。

駅周辺の交通

駅の近くには産交バスが運行しており、荒尾市内各地へのアクセスも可能です。また、市電荒尾駅もあった場所には昔の面影が残っています。駅舎は線路の西側に存在し、東側とのアクセスを便利にするための新たな計画があったものの、財政的な制約で凍結されています。

荒尾駅は、歴史的な背景とともに、地域の交通の要所として今も多くの人々に利用されています。

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