荒川中川橋梁 (東京メトロ東西線)

荒川中川橋梁の概要



荒川中川橋梁（あらかわなかがわきょうりょう）は、東京都江東区新砂および江戸川区清新町に位置する東京メトロ東西線の鉄道橋です。この橋は南砂町駅から西葛西駅の区間に架かり、荒川放水路と中川の2つの川を跨いでいます。

橋の特徴


この橋は、荒川の河口からおよそ500メートル上流側にあり、左岸側（江戸川区側）と右岸側（江東区側）の位置にずれがあります。そのため、橋の軸は河川に対して直角ではなく、わずかに斜めに設計された斜橋となっています。全長は1,236メートルであり、かつては私鉄としては最も長い鉄道橋でした。これは、関西国際空港連絡橋の開通前においての話です。

橋の構造


荒川中川橋梁は、単純下路ワーレントラス式の鉄道橋であり、現在でも日本一の長さを誇るワーレントラス式橋梁です。トラスは水色に塗装されており、南側では一部に白色の柵が施されています。この橋は、隣接する2つの川を同時に越えるための設計が求められ、結果的に長大な構造になっています。両端には、河川区域に含まれない陸地部分があり、これは過去に海岸がこの計画地にまで迫っていたことに由来しています。

また、橋の構造には勾配や緩やかなカーブが存在し、耐震性を考慮した設計が施されています。さらに、橋脚の基礎は軟弱地盤のため、地下72メートルまで打ち込まれており、これは当時として世界的にも記録的な深さでした。

橋梁の詳細



事故について


荒川中川橋梁は数々の歴史を刻んできましたが、中でも1978年2月28日に発生した事故が有名です。この日に、橋上を走行していた5000系電車が竜巻の影響で強風を受け、後部の3両が脱線してそのうち2両が横転する事態が発生しました。この事故では23人が負傷するという大きな事故となり、今もなお鉄道の安全性についての重要な教訓を提供しています。

まとめ


荒川中川橋梁は、東京都における重要な鉄道インフラの一つであり、科学技術の進歩を象徴する存在でもあります。その長大な構造や独特のデザインは、今後も多くの人々に親しまれ続けることでしょう。

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