荒川区役所前停留場

荒川区役所前停留場

東京都荒川区荒川一丁目に位置する荒川区役所前停留場（あらかわくやくしょまえていりゅうじょう）は、東京都交通局が運行する都電荒川線、通称「東京さくらトラム」に属する停留場です。駅には「SA 03」という駅番号が付与されており、地域の重要な交通拠点として機能しています。

歴史

この停留場は、その歴史を1913年（大正2年）4月1日に遡ります。当時はまだ王子電気軌道という私鉄によって運営されており、三ノ輪（現在の三ノ輪橋）から飛鳥山下（現在の梶原）までの区間が開業した際に、「千住間道停留場（せんじゅかんどうていりゅうじょう）」という名称で誕生しました。

その後、時代は太平洋戦争へと向かい、鉄道事業の公営化が進められます。1942年（昭和17年）2月1日には、王子電気軌道の事業が東京市へと譲渡され、東京市電（現在の東京都電車）の一部となります。この事業譲渡の前後、停留場名は「三河島二丁目停留場」へと改称されたと伝えられています。

現在の「荒川区役所前停留場」という名称になったのは、それからさらに時を経た1961年（昭和36年）のことです。地域のランドマークである荒川区役所の名称を冠することで、停留場の位置や周辺環境をより明確に示すこととなりました。

構造

停留場は地上に設置されており、相対式ホームが2面、線路が2線という構造を持っています。これは、線路を挟んで向かい合う形にホームが配置されている一般的な形式で、乗客はそれぞれのホームから進行方向に応じた電車に乗降します。

停留場周辺

停留場の名称が示す通り、周辺は荒川区の行政・公共サービスの中心地となっています。荒川区役所がすぐ近くにあるほか、区民の文化活動の拠点であるサンパール荒川（荒川区民会館）も徒歩圏内です。

また、地域の安全を守る荒川警察署や荒川消防署、郵便業務を担う荒川郵便局といった重要な公共施設も集積しています。

教育施設としては、荒川区立第三峡田小学校や荒川区立第一中学校があり、子どもたちの通学に利用されています。このほか、ドン・ボスコ保育園や三河島教会なども周辺に位置しており、多様な施設が点在しています。

憩いの場としては荒川公園があり、地域住民の散歩や休憩に利用されています。

バス路線

都電の停留場から少し離れた、約200メートルほど西側の明治通り上には、バス停留所が設けられています。

「荒川区役所前」バス停からは、都営バスが運行されており、以下のような系統があります。

• - 里22系統：日暮里駅前方面、亀戸駅前・南千住車庫前方面
• - 草63系統：浅草寿町方面、池袋駅東口・巣鴨駅前方面
• - 草64系統：浅草雷門南方面、池袋駅東口・とげぬき地蔵前方面

また、「荒川区役所」バス停からは、京成バスが運行する荒川区コミュニティバス「さくら」が利用できます。

• - 南千01・南千02系統：南千住駅西口方面

これらのバス路線との連携により、都電荒川線だけでなく、広範囲への移動が可能です。

隣の停留場

東京都交通局都電荒川線（東京さくらトラム）において、荒川区役所前停留場の隣は以下のようになります。

• - 三ノ輪橋方面：荒川一中前停留場 (SA 02)
• - 早稲田方面：荒川二丁目停留場 (SA 04)

荒川区役所前停留場は、これらの停留場と結ばれ、都電荒川線のネットワークの一部を担っています。

関連項目

• - 日本の鉄道駅一覧

外部リンク

• - 荒川区役所前停留場 | 都電 | 東京都交通局

荒川区役所前停留場は、地域の歴史と発展を見守りながら、現在も住民や来訪者の日々の移動を支える重要な役割を果たしています。

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