荒川河口橋

荒川河口橋の概要

荒川河口橋（あらかわかこうきょう）は東京都内に位置し、江東区の新木場と江戸川区の臨海町を結ぶ重要な交通網の一部です。この橋は国道357号（東京湾岸道路）の一部として、荒川放水路と中川に架かっており、首都高速湾岸線の荒川湾岸橋の上流側に位置しています。特に、荒川河口からは約1.5キロメートルの地点にある上り線の橋は、荒川の最下流に架かる道路橋です。

橋の上流側に設けられた下り線（東行き）と下流側の上り線（西行き）専用の２本の橋で構成されています。その高さは水面から24.9メートルで、歩行者専用の歩道も上流側と下流側に併設されています。特筆すべきことに、下流側の歩道はこれまで地上とつながっていなかったものの、2025年3月に新たな歩道橋が開通する予定です。この橋は、江東区側は車道と同じ勾配でアクセスが可能ですが、江戸川区側は途中から別のルートで通行するようになっています。

橋の管理を担うのは関東地方整備局で、東京都の特定緊急輸送道路にも指定されているため、災害時には防災拠点として機能する役割も果たしています。

橋の諸元

• - 設計機関: 東京国道工事事務所
• - 橋長: 840メートル
• - 幅: 車道は各11.5メートル、歩道は4.0メートル（陸側）と2.5メートル（海側）
• - 構造: 7径間連続鋼床版箱桁橋
• - 竣工年: 1994年
• - 開通年: 1996年7月4日

建設の歴史

荒川河口橋は1988年に設計が始まり、1989年には起工式が行われました。周囲のインフラとの調和を図るため、非常に限られたスペースでの作業が求められ、コンピュータによる管理で大ブロックの一括架橋が採用されました。橋が完成したのは1996年で、開通式には多くの地元関係者が集まり、その際の総工費は370億円に上りました。

開通後の交通量は、初月には39,000台、翌年には46,000台に達し、周辺の橋の混雑緩和にも寄与しました。

周囲の環境

荒川河口橋の周辺には、数々の都市公園やスポーツ施設があり、住民や訪問者に豊かな自然環境が提供されています。具体的には、夢の島公園や葛西臨海公園、新左近川親水公園などが近くに位置し、散策やレクリエーションに最適な場所となっています。また、江戸川区立臨海小学校や東京都立紅葉川高等学校などの教育施設も周囲に存在し、地域住民の日常生活の一部と深く結びついています。

なお、橋の近くには新木場駅や葛西臨海公園駅があり、交通アクセスも良好です。整体として荒川河口橋は、交通の要所であると同時に地域のコミュニティとも強く結びついた存在です。

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