荒砂ゆき

荒砂 ゆき

概要

荒砂ゆき（本名：田原久子）は、1939年1月25日生まれの日本の女優で、宮崎県出身ですが、茨城県水戸市で育ちました。彼女は芸名を「田原久子」としてデビューし、その後、1970年に「荒砂ゆき」に改めました。彼女は、劇団俳優座の第9期生としてキャリアをスタートさせ、劇団四季に所属していました。

人物

荒砂は、映画の全盛期から衰退期にかけて、多くの映画会社の作品に出演してきました。彼女の演技スタイルは多岐にわたり、情熱的で強いヒロインから、個性的で印象的な脇役まで幅広くこなすことができました。特に、彼女の芸名を変更後は、さまざまなお色気路線の作品に出演しており、1974年に谷崎潤一郎原作の映画『鍵』で主人公の妻「郁子」役に選ばれました。この作品では、倦怠期の夫婦関係に悩む人妻という難しい役どころを見事に演じました。その後、彼女は主にテレビドラマに活動の場を移しました。さらに、歌手としての活動も行い、シングルやEP盤を発表しています。

来歴

茨城県立水戸第二高等学校を卒業後、彼女は田原久子名義で多くの映画、舞台、テレビドラマに出演し、声優としても活動しました。この時期には、円谷プロの『ウルトラQ』や『ウルトラマン』などにもゲストとして出演。その後、1970年に芸名を荒砂ゆきに改名し、ダイニチ映配の『秘録おんな牢シリーズ』や、『鍵』などに出演しました。また、ラジオ関東の深夜放送では朗読も手掛けました。

主な出演作品

舞台

• - オイディプス
• - 父親学校
• - トロイアの女
• - バラの刺青

映画

• - 1961年: 女ばかりの夜 - 留子（寮生）
• - 1966年: 牙狼之介 - お秀
• - 1968年: 喜劇 爬虫類 - 柴夢子
• - 1969年: 妖艶毒婦伝 人斬りお勝 - お糸
• - 1970年: おんな牢秘図 - お政
• - 1974年: 鍵 - 郁子（その妻）
• - 1988年: 真夜中の河 - 大黒屋のママ

テレビドラマ

• - 1966年: ウルトラQ - アリーン
• - 1967年: ウルトラマン - 秋川叶子技官
• - 1970年: 五番目の刑事 - お時
• - 1974年: 傷だらけの天使 - アケミ役
• - 1975年: 必殺仕置屋稼業 - おきぬ
• - 1979年: 土曜ワイド劇場「仮面の花嫁・暗闇へのワルツ」

声優

彼女は、アニメやラジオドラマ、吹き替えの分野でも活躍し、多くの作品に名前を残しています。特に、1963年の『アウター・リミッツ』のヴィヴィア役や、1975年の『リスボン特急』でのカトリーヌ・ドヌーブの吹き替えなどが挙げられます。

ディスコグラフィー

• - 夜の味 / 夜のボサノバ（1969年、グラモフォン）
• - いつまでも、いつまでも / 悪いくせ（日本グラモフォン）

荒砂ゆきは、その多才な才能で日本のエンターテイメント界に大きな影響を与えた女優として、多くのファンに愛され続けています。

もう一度検索