荒神山神社

荒神山神社について

滋賀県彦根市に位置する荒神山神社は、地域の信仰の中心として多くの人々に親しまれています。この神社は、かまど神と呼ばれる火の神を祀る場所で、家庭や生活に深く関わる存在として多くの参拝者が訪れます。

主祭神

この神社の主祭神には、火産霊神、奥津日子神、奥津比売神が祀られており、火と豊穣の神聖な力を象徴しています。また、配神として祓戸大神（瀬織津比売神、速秋津日売神、気吹戸主神、速佐須良比売神）が祀られ、厄除けや安全を願う人々に厚く信仰されています。

神社の歴史

荒神山神社の創建年代については明確にはわかっていませんが、古くは天智天皇の時代にさかのぼります。当時、この地は犬上、愛知、神前、蒲生の4郡の祓殿および御祈所として重要な役目を果たしていました。奈良時代に僧行基によって三宝荒神が勧請され、その場所に奥山寺という天台宗の寺院が設立されました。

行基は奥山寺の完成後、伊勢神宮に参り、外宮の神木である宇賀璞の実と栂の実を頂き、それを社頭に植えられました。しかし、戦国時代には奥山寺が叡山派であったため、織田信長の攻撃で焼き払われ、多くの宝物や古文書も失われてしまいました。

江戸時代には井伊彦根藩からの支援を受け、約300年間豊かな繁栄を享受しました。この時期には毎年米15石を供進するほか、寄進や建物の修築が行われ、神社の維持がなされていました。明治初年の神仏分離の命令により、奥山寺は廃寺となり、現在の神社として新たに生まれ変わることとなりました。

主な行事

荒神山神社では、地域の人々が参加する多彩な行事が行われています。主な行事としては、代々祭が4月下旬と11月下旬に行われ、みなづき祭は毎年6月29日と30日に開催されます。

文化財

この神社には彦根市指定文化財や登録文化財として、社務所、書院、遥拝殿、本殿、拝殿、渡殿、神饌所、神楽殿、鳥居などが存在しています。また、信仰の形態として、かまど神を仏として崇める寺院も存在し、家庭での拝礼はそれぞれのおふだに従った作法で行われます。

まとめ

荒神山神社は、滋賀県彦根市の歴史と文化を背負った神社であり、火産霊神をはじめとする多くの神々を祀り、地域の人々に愛されています。参拝によって得られる神聖なエネルギーは、生活の基盤を支える重要な存在となっています。

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