菅野雪虫

菅野雪虫

菅野雪虫（すがの ゆきむし、1969年 - ）は、日本の児童文学作家、ファンタジー作家として知られています。

経歴

福島県南相馬市出身の菅野雪虫は、福島県立原町高等学校を卒業後、デパートで美容部員や販売員として勤務した経験を持っています。2002年、「橋の上の少年」で第36回北日本文学賞を受賞し、作家としての才能を開花させました。2005年には、架空のアジア風三国を舞台にしたファンタジー小説「ソニンと燕になった王子」で第46回講談社児童文学新人賞を受賞。この作品は後に改題・加筆され、『天山の巫女ソニン1 黄金の燕』として2006年にデビューを果たしました。2007年には、同作で第40回日本児童文学者協会新人賞を受賞し、その実力が高く評価されました。

ペンネームは、雪虫に由来しています。児童文学を書く際に心がけていることとして、「キャラクターを自分のテーマを語る道具にはしない。これは大人が好きな子どもだな、と思うようなキャラクターは出したくない」と語っており、子供たちへの真摯な眼差しが感じられます。

作品リスト

〈天山の巫女ソニン〉シリーズ

『天山の巫女ソニン1 黄金の燕』（講談社）2006年6月
『天山の巫女ソニン2 海の孔雀』（講談社）2007年2月
『天山の巫女ソニン3 朱烏の星』（講談社）2008年2月
『天山の巫女ソニン4 夢の白鷺』（講談社）2008年11月
『天山の巫女ソニン5 大地の翼』（講談社）2009年6月
『天山の巫女ソニン 巨山外伝 予言の娘』（講談社）2012年3月
『天山の巫女ソニン 江南外伝 海竜の子』（講談社）2013年2月

〈女神のデパート〉シリーズ

『女神のデパート1 小学生・結羽、社長になる。』（ポプラポケット文庫）2016年4月
『女神のデパート2 天空テラスで星にねがいを☆』（ポプラポケット文庫）2016年11月
『女神のデパート3 街をまきこめ！テレビデビュー!?』（ポプラポケット文庫）2017年9月
『女神のデパート4 おいでよ♪ハッピー文化祭』（ポプラポケット文庫）2018年11月
『女神のデパート5 決戦のラストセール!』(ポプラポケット文庫）2000年4月

〈チポロ〉三部作

『チポロ』（講談社）2015年11月
『ヤイレスーホ』（講談社）2018年6月
『ランペシカ』（講談社）2021年6月

単発作品

『羽州ものがたり』（角川書店）2011年1月
『女王さまがおまちかね』（ポプラ社）2011年6月
『アトリと五人の王』（中央公論新社）2019年6月
『星天の兄弟』（東京創元社）2021年8月
『海のなかの観覧車』（講談社）2024年4月
「オッドアイ」（中央公論社小説BOC第4号掲載, 中公文庫『猫ミス!』収録）2017年11月
「いつかアニワの灯台に」（『YA! ジェンダーフリーアンソロジー TRUE colors』収録）2023年5月



菅野雪虫の作品は、児童文学、ファンタジーの世界で独自の地位を確立しており、今後の活躍も大いに期待されています。

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