菊地奈々子

菊地奈々子のプロフィールとボクシングキャリア

菊地奈々子（きくち ななこ）は、1975年3月25日生まれの日本の元プロボクサーで、デビューする以前はプロカメラマンとして活動していました。彼女は日本女子プロボクシング界において、初めて“公式に”認められた世界王者でもあり、この分野の開拓者として知られています。本記事では、彼女の生涯やボクシングキャリアについて詳しく見ていきます。

幼少期とデビュー前の経歴

神奈川県相模原市で育った菊地は、中学から高校までの期間はバドミントン部に所属し、その後は東京工芸大学短期大学部を卒業してプロカメラマンとしての道を歩みました。しばらくの間、格闘技専門のニュースサイト「バウトレビュー」で撮影や取材を行い、数多くの試合に携わりました。その中で、ボクシングに対する興味を抱いた彼女は、1997年にボクシングを始め、2001年には代々木ブルースカイジムに入会しました。そこでアマチュア大会でのMVPを獲得して注目を集めるようになりました。

プロデビューと日本王座獲得

菊地は2003年9月21日にプロデビューを果たし、デビュー戦で新井彩菜真に勝利を収めました。その後、2004年にはプロ5戦目で日本ミニフライ級王座を獲得し、この時から彼女の名声は急速に高まりました。2005年には初の海外試合に挑戦し、北朝鮮の選手に敗北したものの、その後再び立ち上がり、ミニフライ級の初防衛に成功しました。

世界王座獲得の瞬間

彼女のキャリアにおける最も大きな瞬間は、2005年にタイで行われた試合で、WBC女子世界ストロー級の初代王座を獲得したことです。この試合では、ノンマイ・ソー・シリポンに勝利し、日本人初のWBC女子世界王者となりました。さらに、初防衛戦でも成功を収め、名実ともに女子ボクシング界の新たなリーダーとなりました。

JBC公認と新たな挑戦

2008年には、JBC（日本ボクシングコミッション）が女子プロボクシングを公認したことを受け、彼女はジムを移籍し、新たな挑戦を続けました。同年、B級試験に合格し、新たな試合でTKO勝ちを収めるなど、活躍を継続しました。しかし、王座挑戦もしくは防衛の場面では厳しい競争が待ち受けており、何度かの敗北を経験しました。

引退とその後

最後の試合は2010年9月に行われ、アナベル・オルティスとの対戦を経て、彼女は2010年10月に引退を発表しました。引退後も彼女はボクシングのイベントに参加し、元王者としての存在感を示し続けました。特に2012年には、彼女のボクサーとしての軌跡を振り返る写真展が開催され、多くのファンの注目を集めました。

戦績とタイトル

プロボクシングの戦績は17戦で、12勝（5KO）、4敗、1分という成績です。また、獲得したタイトルには以下のものがあります。

• - 第4代日本ミニフライ級王座（防衛1回、返上）
• - 初代WBC女子世界ストロー級王座（防衛1回）
• - 初代OPBF東洋太平洋女子ライトフライ級王座（防衛2回、返上）

菊地奈々子のキャリアは女子ボクシングの歴史に名を刻むものであり、彼女の足跡は今も多くの人々に影響を与えています。

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