菊池郡

熊本県菊池郡の概要

熊本県の中部に位置する菊池郡は、大津町と菊陽町の2町で構成されています。2024年10月1日現在の推計人口は約80,447人、面積は約136.56平方キロメートル、人口密度は589人/平方キロメートルです。古くからの歴史を持ち、近世以前は肥後熊本藩の領地でした。

歴史

古代から近世

菊池郡は、古くは「くくち」と呼ばれていました。これは、和名類聚抄に「久々知」と記載されていることに由来します。近世期には、肥後熊本藩の支配下にありました。

明治維新後、菊池郡は何度も行政区域の変更を経験しました。明治初期の時点では、現在の菊池市の大部分、山鹿市の一部を含む広大な地域を包含していました。当時の村落は隈府町をはじめ、80以上の村から構成されていました。

明治時代以降の変遷

明治時代に入ると、廃藩置県、白川県の設置、そして熊本県への復帰など、幾度もの行政区域の変更を経て、明治12年（1879年）に郡区町村編制法の施行により、現在の菊池郡が正式に発足しました。

明治22年（1889年）の町村制施行により、郡内は複数の町村に分割されました。その後、昭和期にかけて、昭和29年から昭和44年にかけて、数多くの合併や町制施行が行われ、現在の菊池郡の基礎が築かれました。

特に、昭和30年代から平成時代にかけては、周辺町村との合併が活発に行われました。七城村、旭志村、泗水町が菊池市に、合志町、西合志町が合志市にそれぞれ合併するなど、郡域の変遷は激しく、現在の2町に落ち着くまでには複雑な経緯がありました。

町村合併の経緯

菊池郡の成立から現在に至るまで、数多くの町村合併が行われてきました。以下に主な合併を時系列で示します。

明治時代後期から昭和時代初期にかけて: 複数の村の統合による新たな村の成立
昭和29年（1954年）: 砦村、加茂川村、清泉村の合併により七城村が発足
昭和30年（1955年）: 城北村の合併による菊鹿村の発足、津田村と原水村の合併による菊陽村の発足
昭和31年（1956年）: 旭野村と北合志村の合併による旭志村の発足、大津町の成立
昭和31年（1956年）: 複数の村の合併による菊池町の成立
昭和33年（1958年）: 菊池町の市制施行による菊池市の成立
昭和36年（1961年）: 泗水村の町制施行による泗水町の成立
昭和41年（1966年）: 合志村、西合志村の町制施行
昭和43年（1968年）: 七城村の町制施行による七城町の成立
昭和44年（1969年）: 菊陽村の町制施行による菊陽町の成立
平成17年（2005年）: 七城町、旭志村、泗水町の菊池市への合併
平成18年（2006年）: 合志町と西合志町の合併による合志市の成立

これらの合併によって、菊池郡は現在の2町体制となりました。

行政

菊池郡は、郡長によって統治されてきました。その歴史は、郡制の施行とともに始まり、郡会廃止、郡役所廃止を経て、現在では地域区分としての名称となっています。

まとめ

菊池郡は、長い歴史と複雑な行政区域の変遷を経て、現在の姿となりました。その歴史は、地域の変容と発展を物語る重要なものです。大津町と菊陽町の2町は、それぞれの特色を活かしながら、現在も発展を続けています。

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