菩薩頂

菩薩頂（ぼさつちょう）は、中華人民共和国山西省忻州市五台県、五台山霊鷲峰に位置するチベット仏教寺院です。

歴史

菩薩頂は、北魏時代の孝文帝の治世（471年 - 499年）に創建され、当初は大文殊院という名で知られていました。

唐代の貞観5年（631年）には、法雲法師によって再建され、「真容院」と改名されました。その後、北宋時代の景徳年間には、真宗皇帝から「奉真閣」の額を賜りました。

明代の永楽年間には、「（勅改建）大文殊寺」と改名されました。清代に入り、順治13年（1656年）には、寺院の宗派がチベット仏教に改められました。

1983年には、中華人民共和国国務院によって、漢族地区仏教全国重点寺院の一つとして認定され、重要な仏教寺院としての地位を確立しました。

伽藍

菩薩頂へは、百八段の石段を登り、牌楼をくぐって向かいます。この石段は、参拝者にとって一種の試練であり、信仰の深さを試されるかのようです。

菩薩頂には、「五台勝境」と刻まれた石牌坊があり、これは康熙帝の筆によるものです。この石牌坊は、菩薩頂の象徴的な存在であり、多くの観光客が記念撮影をするスポットとなっています。

寺院の伽藍は、長い歴史の中で何度も改築、増築されており、様々な時代の建築様式が混在しています。それぞれの建築物には、仏教的な意味合いが込められており、訪れる人々を魅了します。

菩薩頂は、五台山の中でも特に重要な寺院の一つであり、多くの巡礼者や観光客が訪れます。その歴史的、文化的価値は非常に高く、中国仏教の重要な遺産として保護されています。

この寺院は、美しい自然に囲まれ、静寂に包まれています。訪れる人々は、その神聖な雰囲気の中で、心の安らぎを得ることができます。

出典

王佳 (2012) (中国語). 五台山：菩薩頂. 安徽省黄山市: 黄山出版社. pp. 94-95. ISBN 978-7-5461-2704-0

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