順治

順治（じゅんち）は、清の世祖である順治帝の治世で使用された元号です。満洲語では「ijishūn dasan」と表記されます。この元号は1644年から1661年までの18年間使用されました。

この順治という元号の採用を機に、清王朝では一世一元の制が確立されました。これは、皇帝一代につき一つの元号のみを用いる制度であり、これにより世祖は順治帝と称されるようになりました。順治帝の治世は、清王朝が中国全土を支配する上で非常に重要な時期であり、多くの出来事が起こりました。

順治帝の治世における主な出来事

順治元年（1644年）：
4月：明を滅ぼした李自成の軍を攻撃し、李自成が立てた政権である順を滅ぼしました。
9月：それまで都があったムクデン（現在の瀋陽）から、北京に遷都しました。
10月：紫禁城にて順治帝の皇帝即位の儀式が執り行われました。これにより、清王朝は正式に中国の支配者としての地位を確立しました。
順治7年：
摂政であったドルゴンが死去し、順治帝は親政を開始しました。ドルゴンの死は、その後の政治に大きな影響を与えました。
順治8年：
ボルジギン氏（ボルジギト氏、博爾済吉特氏）を皇后として迎えました。この結婚は、清王朝とモンゴルとの関係を強化する意味合いがありました。
順治10年：
皇后であったボルジギン氏を廃立しました。この廃后は、順治帝の感情や政治的な意図が複雑に絡み合っていたと考えられています。
順治16年：
明の復興を目指す鄭成功による北伐を阻止しました。これにより、清王朝の支配がより強固なものとなりました。
順治18年：
順治帝は天然痘により崩御しました。順治帝の死は、清王朝にとって大きな痛手であり、その後の政局に影響を与えました。

その他

順治帝の治世は、清王朝が中国を支配する上で非常に重要な転換期でした。遷都や摂政政治、皇后の廃立など、多くの重要な出来事が起こり、これらの出来事が、その後の清王朝の歴史を形作りました。順治帝の短い生涯は、激動の時代を象徴するものであり、歴史家にとって非常に興味深い研究対象となっています。


関連項目
* 元号一覧 (中国)

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