華頂宮博忠王

華頂宮博忠王の生涯

華頂宮博忠王（かちょうのみや ひろただおう、1902年1月26日 - 1924年3月19日）は、日本の皇族として知られる海軍軍人であり、その短い生涯に様々な業績を残しました。彼は父、伏見宮博恭王の実系として存在し、博恭王が華頂宮の家督を継承する際、僅か2歳でその後を引き継ぐこととなりました。

学生時代と海軍入り

博忠王は学習院初等科の学生時代に裕仁親王（後の昭和天皇）と同級であり、その頃から特異な存在として注目されていました。彼は海軍の道を選び、中等学科4年時に海軍兵学校予科に進学。1918年当時、その校長は鈴木貫太郎海軍中将でした。彼は1921年に海軍少尉候補生として卒業し、装甲巡洋艦「八雲」の乗組員としての任務を始めることになります。

海軍でのキャリア

1921年7月、博忠王は海軍少尉として任官され、その後、練習艦隊指揮官のもとで遠洋航海に出発しました。1922年に日本に戻った際には、摂政宮裕仁親王（当時の皇太子）に拝謁する名誉を受けます。その後、成年式を挙行し、5月25日には海軍少尉としての正式な任官が行われました。彼は戦艦「陸奥」に乗組むこととなります。

さらに、1923年には海軍砲術学校や水雷学校で学び、海軍水雷学校を卒業後、軽巡洋艦「五十鈴」に配属されました。

病との闘い

しかし、彼の海軍でのキャリアは長くは続きませんでした。1924年3月3日、博忠王は五十鈴艦の中で急病に倒れます。初めは軽い頭痛だけでしたが、次第に症状が悪化し、3月6日に佐世保海軍病院に入院することとなります。ここで、皇太子裕仁親王が見舞いに訪れるという展開もありました。

病状は進行し、3月18日には昏睡状態に陥ります。最終的には流行性脳脊髄炎のため、1924年3月19日に逝去。享年22歳でした。彼はこの日、海軍中尉に進級し、大勲位菊花大綬章を叙賜されました。

最後の儀式とその後

博忠王の遺体は3月24日に帰京し、公式な発表が行われました。喪主には彼の弟宮、博信王が立系し、豊島岡墓地において葬儀が執り行われました。博忠王は独身であったため、華頂宮家はこの時点で断絶を迎えます。後に、1926年には博信王が華頂の姓を下賜され、華頂宮の祭祀を引き継ぐことが決定することとなります。

身長と遺伝

華頂宮博忠王は、六尺一寸（約185センチメートル）という当時としては異例の身長であり、その外見からも特に注目されていました。彼の生涯や功績は、短いものではありましたが、日本の皇族と海軍の一部として今なお記憶されています。

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