菰野町図書館

菰野町図書館

菰野町図書館（こものちょうとしょかん）は、三重県三重郡菰野町潤田に位置する公立図書館で、2008年4月11日に開館しました。この図書館は「滞在型図書館」というコンセプトを掲げ、多様な世代に利用されることを目指しています。子供向けの書籍の収集に特に力を入れており、さまざまなイベントを定期的に開催することで、幅広い利用者に楽しさを提供しています。

施設設計

図書館の所在する場所は、菰野町役場や保健福祉センター、公園と隣接しており、地域の中心的な施設としての役割を果たしています。設計は山下設計が担当し、施工は村本建設が手掛けました。外観は周囲の環境と調和する土色のタイルが使用されており、鉄筋コンクリート構造の2階建てです。敷地面積は約12,221.37m²で、延床面積は2,600.44m²となっています。

1階の構成

1階には、カウンターを中心に新聞や雑誌、AVコーナーが配置されており、一般開架と児童開架が区分されています。利用者は280席分の椅子やソファに座り、それぞれのスタイルで読書を楽しむことが可能です。特に児童開架には、子供向けのAV素材や居心地の良い読書スペース、おはなしコーナー、授乳室などが完備されています。このフロアには二重天井のフロアリングと自然光を活かした照明が使用され、快適な読書環境が整っています。

2階の機能

2階は郷土資料コーナーや交流ラウンジ、図書室などさまざまな機能を備えています。「こものガレリア」と名付けられた吹き抜けのスペースは、自然採光を取り入れ開放感あふれる空間となっています。このラウンジでは、御在所岳の美しい景観を眺めながら飲食が可能です。また、催事室では地域のイベントや展示会が行われており、誰でも利用できる柔軟なスペースを提供しています。

歴史

菰野町図書館の前身は1979年に開設された菰野町中央公民館図書室で、そこからの進化を経て今日に至ります。町民の要望を受け、1997年には「図書施設整備検討会」が発足し、図書館の建設計画が具体化していきました。2007年には新しい図書館の建設が始まり、2008年に無事開館を迎えたのです。開館初年度には、町の人口の8倍にも相当する33万人が利用したという記録もあります。

利用案内

利用者は菰野町在住・通勤・通学者が中心で、四日市市など近隣の住民からも訪れられています。開館時間は午前9時30分から午後6時までで、金曜日は夜7時まで営業しています。月曜日が祝日の場合は開館し、第4火曜日や特別整理期間には休館となることがあります。

行事や特色

ほぼ毎月、子供たち向けの読み聞かせ講座や手作り絵本のワークショップなどのイベントが定期的に開催され、地域住民の文化活動を応援しています。また、「犬上文庫」と呼ばれる歴史ある書店も併設され、貴重な書籍のコレクションを楽しむことができます。

菰野町図書館は、単に書籍を借りるだけの場所ではなく、地域の人々が交流し学び合う場として、今後も多くの人に利用され続けるでしょう。

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