菱田裕二

菱田裕二騎手：GI制覇までの軌跡

1992年生まれの菱田裕二騎手は、日本中央競馬会（JRA）に所属する人気騎手です。幼少期はサッカーに打ち込み、Jリーグ・京都パープルサンガジュニアユースに所属していました。しかし、中学1年生の際に家族で観戦した2004年の天皇賞（春）をきっかけに、騎手を目指すことを決意します。

京都市立藤森中学校卒業後、2008年4月、千葉県白井市の競馬学校騎手課程に入学。同期には中井裕二騎手らがいました。卒業後、2012年3月3日、中京競馬場でデビュー。デビュー月は勝利を掴むことができずも、4月14日、阪神競馬で初勝利を挙げます。その後も順調に勝ち星を重ね、2012年は422回騎乗し23勝という好成績を収め、中央競馬関西放送記者クラブ賞を受賞しました。

2013年には重賞初騎乗（ファルコンステークス）、GI初騎乗（NHKマイルカップ）を果たし、さらにアジアヤングガンズチャレンジにも参戦するなど、国際的な舞台でも活躍しました。2014年には地方交流競走初勝利、JRA通算100勝を達成するなど、着実にキャリアを重ねていきます。

その後も活躍は続き、2016年にはJRA通算200勝、2019年には300勝、そして2022年には400勝を達成しました。これらの勝利には、数々の名馬との出会いがありました。

特に2024年は、菱田騎手にとって大きな転換期となりました。所属厩舎の管理馬、テーオーロイヤルに騎乗し、念願のGI初制覇となる天皇賞（春）を制覇しました。長年の努力と、師である岡田稲男調教師との信頼関係が実を結んだ瞬間でした。GI勝利は30回目、13年目にして掴んだ栄光でした。

しかし、その喜びもつかの間、同年9月には落馬事故に遭い、頭部と胸部を負傷、さらに左上腕の骨折と肺挫傷も判明しました。この事故により、今後の騎乗予定に影響が出る可能性も出てきました。

菱田裕二騎手は、サッカー少年時代から培ってきた努力と、類まれな才能、そして周りの人々からの支えによって、数々の困難を乗り越え、トップジョッキーの座に上り詰めました。落馬事故というアクシデントはありましたが、彼の類まれな才能と強い意志は、今後の活躍を期待させるものがあります。

主な騎乗馬

菱田騎手が騎乗した主な競走馬を以下に示します。太字はGI級競走です。

アレスバローズ (2018年北九州記念)
ダイアナヘイロー (2018年阪神カップ)
ジョーカナチャン (2020年アイビスサマーダッシュ)
パンサラッサ (2021年福島記念)
テーオーロイヤル (2022年・2024年ダイヤモンドステークス、2024年阪神大賞典、天皇賞（春）)
アーテルアストレア (2024年クイーン賞、スパーキングレディーカップ)

騎乗成績

詳細な騎乗成績はJRA公式ホームページおよびnetkeiba.comをご確認ください。

まとめ

菱田裕二騎手は、少年時代の夢を叶え、数々の困難を乗り越えながら、JRAトップジョッキーとして活躍しています。GI初制覇という大きな目標を達成した一方で、落馬事故という新たな試練にも直面しましたが、彼の類まれな才能と強い意志によって、今後の更なる活躍が期待されます。

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