萩姫まつり

萩姫まつり：伝説と温泉の恵みに感謝する祭り

福島県郡山市熱海町の磐梯熱海温泉で、毎年8月9日と10日の2日間にわたって開催される「萩姫まつり」。この祭りは、南北朝時代の萩姫伝説にちなんだもので、温泉への感謝と地域の活性化を願って行われます。

萩姫伝説とは

物語は南北朝時代に遡ります。公卿である万里小路藤房の娘、萩姫は不治の病に苦しんでいました。そんなある日、彼女は夢の中で不動明王からお告げを受けます。「都から東北方面へ向かい、500番目の川（現在の五百川）の岸にある霊泉に浸かれば、病は全快するだろう」と。

お告げに従い、萩姫は旅に出て、現在の磐梯熱海温泉にたどり着きました。そこで湯治をしたところ、病は奇跡的に全快し、以前にも増して美しさを取り戻したと伝えられています。

祭りの内容

萩姫まつりでは、この伝説にちなんだ様々な行事が行われます。

湯泉神社会場

温泉感謝祭: 祭り1日目の昼過ぎには、温泉への感謝を込めた神事が行われます。萩姫に扮した女性が浦安の舞を奉納し、温泉の恵みに感謝します。

蓬山源泉場会場

献湯祭: 祭り1日目の夜には、祭りのメインイベントである献湯祭が開催されます。郡山市熱海温泉事業所にて、式典や源泉汲上げの儀、散湯の儀、分湯の儀などの神事が行われ、温泉の恵みに感謝します。その他ステージイベントも開催され、会場を盛り上げます。

磐梯熱海駅前特設会場

めっけ市: 祭り2日目の午後から夜にかけては、フリーマーケット「めっけ市」が開催されます。約40の出店が軒を連ね、地元の人々や観光客で賑わいます。
ステージイベント: 磐梯熱海開湯太鼓などのステージイベントが行われます。
* 萩姫万灯パレード: 祭りの最後を飾るのが、萩姫万灯パレードです。婦人会手踊り、稚児衣装行列、青年みこしなどが温泉街を練り歩き、祭りのフィナーレを飾ります。

歴史

萩姫まつりは、1967年（昭和42年）から毎年開催されています。萩姫伝説を後世に語り継ぎ、地域の活性化を図ることを目的として、地元の人々の手によって大切に守り育てられてきました。

まとめ

萩姫まつりは、萩姫伝説に彩られた、温泉への感謝と地域の絆を深める祭りです。温泉街全体が賑わい、訪れる人々を温かく迎え入れます。ぜひ一度、磐梯熱海温泉に足を運び、萩姫まつりの熱気と温泉の恵みを体感してみてください。

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